更新日:2021年01月27日 21:27
ライフ

貧困東大生が感じた絶望。9割が「金持ち家庭出身」なのに自覚がない東大生

実家の資産次第で教育に格差が生まれる「階級制度」

 私が東大に入学して、一番初めに心を折られたことは、英語の先生に心ないダメ出しをされたことでも、難解な文献を漁ることでもなく、東大生の多くが「自分の実家は普通である」と心の底から信じ込んでいることでした。  おそらく彼らは本心でそう思っているのです。彼らはその水準の暮らしを幼少期から続けてきており、また、ある程度上流階級にいるような人々との交流を通して育ってきたからこそ、「自分たち以下の暮らし」がまったく想像できないのではないかと思います。  昭和、平成、令和と時代は変わりますが、未だに日本の受験界は生家の財産が物をいう実質的な階級制度が残っています。  この現状を一刻も早く断ち切らなければ、「金持ちはいい教育を受けさせられるのでエリートになり、また金持ちになる。貧乏人はいい教育を受けさせることができず、落ちこぼれ、また貧乏になる」という状況が固定化されかねません。  あまりにも馬鹿げた話です。ですから、今を生きる私たちが行うべきは「エリートを伸ばすための高価な英才教育」とは異なる教育を求めることです。大切なのは「いかにお金をかけずに効率よく学ぶか」といってもいいでしょう。そのためには無駄をそぎ落とし、「いかに節約するのか」ということが大変重要になります。  世帯年収300万円台の家庭で育った私は東大ではかなり異色な存在です。そんな私が試行錯誤のなかで見出した「お金を使わず効率よく学ぶ方法」を発信することで、硬直した高等教育の現状を少しでも変えていければと考えています。
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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