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スプマンテ、カヴァ…恥をかかないスパークリングワインのスマートな注文方法

スペインのスパークリングワインは?

 スペインでは、スパークリングワインをエスプモーソと呼びます。カタルーニャ州を中心とした広大な畑で栽培されたブドウから作られているのが、カヴァです。  世界3大スパークリングワインと呼ばれているのが、このカヴァとプロセッコ、シャンパンとなります。出荷本数ではトップがプロセッコ、シャンパン、カヴァの順となっています。  カヴァは手頃な価格なのにシャンパンと同じ製法で作られており、とても美味しいのが魅力です。独特なアロマですが、酸味が控え目かつ辛口なので、ぐいぐいと飲めます。  スペインの微発泡タイプはヴィノ・デ・アグハです。針のワインという意味ですが、針のように強いという感じではなく、炭酸は控えめです。
カヴァ

カヴァです。写真のボトルは1200円くらいで購入できます

 ちなみにドイツでは、スパークリングワインのことをシャウムヴァインと呼びます。シャンパンと同じ製法で作られるとゼクトと名乗れます。ドイチャー・ゼクトと名乗るには、ドイツ国内産のワインから作る必要があります。微発泡タイプはペールヴァインです。  もちろん、覚えられませんよね。発泡性ワインはスパークリングワインで大丈夫です。しかし、イタリア料理屋、スペイン料理屋などで食事するときくらいは、スプマンテください、カヴァください、と言える方がスマートですね。逆に言うと悲惨なので注意は必要です。

スパークリングワインのラベル表記の意味

 以上がスパークリングワインの名称ですが、もう一つラベルに書いてある文字を覚えておきましょう。「Brut」(ブリュット)や「Sec」(セック)という表記です。  シャンパンを作る際、瓶内二次発酵した後に澱を取るのですが、減った分、甘いリキュールを加えます。このリキュールを入れた量により呼び名が変わるのです。シャンパーニュ地方以外でも、シャンパンと同じ製法を採用しているスパークリングワインでは同様の規定があります。  とは言え全世界共通の項目が1つだけあります。「Brut」です。これは1リットル当たりのお酒に含まれる糖分の量が、12g/l未満であることを意味します。つまり、辛口です。  さらに辛口がエクストラ・ブリュット、リキュールを加えていないのがブリュット・ナチュールです。甘口方向ではエクストラドライ、セック、デゥミセック、ドゥーと続きます。ドゥーにいたっては1リットル当たり50g以上の糖分が含まれています。
スパークリングワイン

ラベルの「Brut」は味わいを表しています

 現在は、辛口が好まれており、特に日本ではほとんど残糖がないタイプが人気です。食前なら辛口方向、食後なら甘口方向を楽しむというのはいかがでしょうか。  兎にも角にも、この味わい表記を銘柄やブランドだと勘違いしないようにしたいものです。とは言え、筆者が「ブリュットをください」と言われたら、「辛口で美味しいスパークリングを持ってくるように言っているんだな」と理解するので、かっこ悪くはないかもしれません。  スパークリングワインは高いものは雲の上ですが、1000円程度から変えるものもあります。カヴァの「ロジャーグラート ロゼ」などは2000円強なのに、ラベルも可愛く美味しいのでオススメです。  筆者が今、家飲みではまっているのはオーストラリアのスパークリングワイン「シン ルージュ」と「シン キュベ ブラン」です。とても美味しいので興味がありましたら、ぜひ。
スパークリングワイン

オーストラリアはそのまま「スパークリングワイン」と呼びます

お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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