クルマを買わない今の大学生がお金をかけてた意外な乗り物って?【90年代~現役の大学生活を比較してみた】
入学式シーズンのこの季節になると大学入学した当時のことを、懐かしく思い出す人も多いのではないだろうか。もはや、大学生活も遥か昔話の身の上では、新歓で呑んだくれている大学生が、心憎くも眩しく感じてしまうかもしれない。
しかし10年ひと昔というように、同じ大学生でも時代が変わればバイト事情から恋愛、飲み会でよく使うお店まで、微妙な変化が起きている。
日常生活ではあまり縁のない現役大学生の生活実態に迫るべく、本記事では週末の代々木公園でお花見に明け暮れていた現役大学生31人に聞き取り調査を実施。90年代や00年代に大学生だった人たち19名の証言と比較しながらその違いについてまとめてみた。
1990年代:大学近くの個人営業居酒屋、大学の学生会館(サークル棟)
2000年代:魚民、和民などのチェーン居酒屋
2017年:鳥貴族、一軒め酒場、ちばチャン
いまの40代が大学生だった90年代にまで遡れば、キャンパス内(当時は酒が大学構内で飲める大学が多かった)や大学近くの安居酒屋などに入り浸っていたようだが、2000年代にまで下ると、駅前という好立地にある和民や魚民などのチェーン居酒屋をありがたく使っていたようだ。また、ゼロ年代末期に入ると宅飲みを開催する機会がそれまでの世代よりも圧倒的に増えていったようである。
「大学の近くに住んでいる奴の部屋は大抵たまり場で、ゴミとかも全部置いて帰っていたのが懐かしい」(28歳・男性・メーカー・東京理科大学卒)
「早稲田だったので大学近くの個人系の居酒屋をいつも使っていた。チェーンは新歓のときくらい」(31歳・男性・アニメ製作会社・早稲田大学卒)
「大学近くのなんでもない居酒屋か学生寮で飲んでいた」(40歳・男性・専門商社・日本大学卒)
翻って現役大学生たちが飲み会でよく使うお店は同じチェーン居酒屋でも、鳥貴族や一軒め酒場、ちばチャンなどなど統一性があるようでないような、ニューウェーブ系の格安チェーンだった。
「鳥貴族を使ってたけど最近はどこも混んでるので一軒目酒場が多い。あとは唐揚げがウマいちばチャン。ていうか打ち上げのときくらいしか外で飲みません」(20歳・男性・大学生・法政大学)
「磯丸水産はごはんメインで行きたくて3人以下のとき限定でいく。それ以外は並んででも鳥貴族」(22歳・女性・大学生・早稲田大学)
もはや、宅飲みと大差ないほどのコスパを誇る優良店が増えたということだろうか。だが、大学生たちの回答でもっとも目立ったのは「あまり居酒屋に行かない」というものだった。未成年飲酒への取り締まりや飲酒死亡事故の影響もあり、いまの大学生は酒を飲まないらしい。
1990年代:飲食、コンビニ
2000年代:飲食、塾講師、派遣
2017年:カフェ、インターン
2000年代まで不動の三大学生アルバイトだった居酒屋、コンビニ、塾講師だが、特に前の2つは現役大学生たちからは忌避されがちなことがわかった。たしかに、2010年代に入り、気づけばこの2つは中国人をはじめとした外国人のバイトが目立つようになった。日本人バイトはコンビニから消えてどこへ行ったのか。
「必ず週に2回は入らなきゃいけないと言われたので居酒屋のバイトは面接で断った。シフトの融通が効く知り合いの居酒屋がメインで掛け持ちしている」(21歳・男性・大学生・日本大学)
「塾のチューターをしている。時間の調整がきくので。あとはベンチャー企業でインターン。実家なのでわりと金には困ってない」(20歳・男性・大学生・早稲田大学)
聞いたところ、今の大学生の中には就職を見据えたバイトをする者も珍しくないようだ。また、大学生は週1回3時間~といった短時間シフトの希望が多く、曜日固定のバイトを嫌う傾向もあるようである。メルカリ転売をはじめとするアプリなどの副業系も増えているイメージもあるが、それらでお小遣いを稼いでいるのは実家組のごく一部、というのが実際のところのよう。
2000年代前半はグッドウィルなどの人材派遣が隆盛を極め、日雇いや派遣単発バイトで稼ぎたいときに手軽にお小遣いを稼ぐというのが当時のトレンドだったが、90年代に大学生だった40代の男性会社員からは、こんな声が聞かれた。
「佐川急便や引越しなど、多少体力的にキツくても稼げる時給重視のバイトを選んでいた」(40歳・男性・自営業・日本大学中退)
「ホテルのウェイターなど接客マナーや社会人スキルが習得できそうなバイトが比較的人気だった」(41歳・女性・出版・早稲田大学卒)
「俺らの頃は最初のバイトはとりあえずコンビニという感じだったけど、今のコンビニはやること多くて大変そう」(42歳・男性・公務員・早稲田大学卒)

1 よく飲む店:新興チェーンが台頭。だが、そもそも飲まない!?

2 バイト:掛け持ちは珍しくない!高所得家庭はベンチャー企業のインターン

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