「酔っぱらいに絡まれたときの対処法」をプロ格闘家に聞いた
季節は夏。汗をかきながら飲む冷えたビールは最高だ。「夏の飲み会はふだんよりもテンションが上がって、飲みすぎてしまう」という人も多いのでは?
だが、開放的な気分ゆえか、夏の飲み会にはトラブルがつきもの。思わぬかたちでケンカになったり、酔っ払いにカラまれたり……。そんなとき、どのように対処すればいいのだろう? 今回はだれでも簡単にマネできる術を格闘家に聞いてみた。
「単に酔っ払いにカラまれたのであれば、相手の手足の動きにあわせて、同じように手足を動かせばガードできます」
こう教えてくれたのは、都内の格闘ジムでトレーナーをつとめる、格闘家のIさん。あくまで基本は、両腕で顔面を守る「ブロッキング」が大事とのことだが、ほかにも防御の方法はあるという。
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「『パーリング』という簡単なテクニックがあります。相手のパンチにあわせて、拳で払う動きをすることです。右でパンチを打ってきたら、左手で内側に払う、左でパンチを打ってきたら右手で払うようにしてください」
相手の攻撃に合わせるなんて難しいのでは? と思ってしまうが……。
「パンチに触れて、軌道を少し変えればいいだけなので、そこまで難しくはないですよ。カラダを動かしてパンチを避けようとするよりも、リスクが少ないんじゃないですかね」
これはキックに対しても同様で、相手が右脚でキックしてきたら、それにあわせて左脚を上げることで、「カット」ができるという。
しかし、酔っ払いが相手で防戦一方だと相手が調子に乗ってしまうような気も。それでは人間の本心として少し悔しい(笑)。こちらから少し相手をイタめつけてやるにはどうすれば?
「それはやらないほうがいいと思いますね。マウスピースなしでスパーリング(リングに上がって、実戦形式で練習すること)をするのと同じなので、すぐ口の中が切れて血が出てしまいます。なにより暴行罪や傷害罪になってしまう。先ほど教えたように、防御の仕方がわかっていれば冷静になれますし、その間に仲間に警察や店員さんを呼んでもらうというのが賢明だと思います」
相手をケガさせれば傷害罪。ケガをさせなくても、殴ったりすれば暴行罪となる。Iさんの言うように、ムリに相手を攻撃するようなことは厳禁と覚えておこう。下手に攻撃すれば、相手が逆上してしまい、さらに面倒な事態になるだけでなく、犯罪者の仲間入り。これではせっかくの飲み会も台無しだ。
うまく防ぎきれば、相手を訴えることもできるだろう。まさに、防御こそ最大の攻撃。
なにはともあれ、こちらもお酒はほどほどに。夏も残りわずか。冷静さは失わぬよう注意しながら満喫しよう!
<取材・文/尼子大輔>
格闘家が教える酔っぱらいに絡まれたときの対処法
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