腕時計投資家の斉藤由貴生です。
私はケチなので、普段からマックやファミレスなどで、安くても美味しい食べ方を研究しています。「そんなことして意味あるの?」と思うかもしれませんが、マクドナルドでもちょっと工夫するだけで、お値段以上の満足感を得ることができるのです。
斉藤由貴生
そんな私が、今回お伝えしたいと思っているのが焼肉食べ放題についてです。食べ放題といえば、今では身近なメニュー形態ですが、かつては夢のようなサービスでした。
食べ放題焼き肉の最強は焼き肉きんぐなのか?
食べ放題がまだ身近ではなかったころ、子どもにとって焼肉は高級な食べ物。安楽亭や牛角など、安価な焼肉チェーンもありましたが、好きなだけ食べようとしたならば、お会計はそれなりに高くなったことでしょう。ですから、安楽亭や牛角でも食べ放題メニューができた現代は、20年ほど前に私が夢見た世界なのです。
私のはじめての焼き肉食べ放題は、20年近く前のことです。2001年ごろ、新橋にあったカルネステーションではじめての焼き肉食べ放題を経験。当時のカルネステーションは、バイキングで食べ放題という形式でした。
しかし、はじめての焼き肉食べ放題の際、私が思ったのは「安楽亭のファミリーカルビを好きなだけ食べたい」でした。当時、安楽亭のファミリーカルビは1人前480円ぐらいだったと記憶しています。もしも好き放題食べたなら、おそらくカルビだけでお会計は1万円近くなったかもしれません。そのときから、私は安楽亭の食べ放題を待ち望んでいました。
それから時がたち、安楽亭はついに食べ放題メニューを始めます。初めて利用した時期は記憶にないのですが(待ち望んでいたくせにスイマセン)、2013年ぐらいに知人と利用したのが最初だった記憶があります(2014年には確実に行ってました)。
牛角、焼肉きんぐ、安楽亭が連なる埼玉県内のロードサイド。左手前に牛角、中央に焼肉きんぐ、右奥の赤い看板が安楽亭である
最初がいつだったかは忘れてしましましたが、待ち望んでいただけに安楽亭の食べ放題には大満足。食べ放題なのにレギュラーメニューと同じものでも注文可能。かつて私が待ち望んだ世界がそこにあったわけです。
さて、そうなると「安楽亭の食べ放題は最強!」となるはずですが、実は世間では評価されていません。ネットニュースでは、「焼肉きんぐ絶好調、安楽亭は苦戦」という内容をよく見かけるぐらいです。ちなみに各種ランキングでは、焼肉きんぐと牛角が首位を争っているようでした。
安楽亭ファンの私としては、このランキングに納得できないと思ったのですが、実は焼肉きんぐには行ったことがなかったため、検証をするためにも食べに行ってきました。
ここからは、その感想も含め、私の焼き肉食べ放題の評価をお伝えしたいと思います。まずは店舗数第1位の牛角から。
現在、焼肉チェーンで店舗数1位の牛角ですが、台頭したのは2000年ごろと、そこまで歴史は古くありません。
牛角の凄さは、「塩ダレ」という新しい焼肉の食べ方を世の中に広めた点だと思います。牛角以前の焼肉文化は「醤油ダレ」が基本。もちろん、塩ダレは牛角以前からあったでしょうが、メジャーな食べ方ではなかったといえます。
2000年代前半の牛角は、「塩ダレハラミをレモンにつけて食べる」という食べ方を提案し大盛況。それまでこのような食べ方は「牛タンだけのもの」といった感覚があったため、とても新鮮でした。また、当時の牛角の場合、通常タレのイメージがあるカルビですら塩を推奨。メニューのほとんどは塩ダレだったのです。
もちろん、これは2000年ごろの話で、今の牛角は塩ダレをそこまで推していない模様。2000年代前半の牛角を知る私としては、今の牛角の姿は残念でなりません。
なかでももっとも残念なのが「レモン」の扱い。2000年代前半の牛角では、焼肉用の生レモンがおかわり自由だったのです。
牛角は生レモンのおかわり自由なのがよかった
「塩ダレで焼いて、生レモンにつけて食べる」のは最高で、今でもあの味のハラミやカルビを食べたいと思うのですが、現在の牛角では生レモンの提供がありません。有料でもないようです。ですから私は、2000年代前半と違う今の牛角をあまり評価していないわけです。
2000年代前半と今とでは、ガラッと変わってしまった牛角ですが、安楽亭はかつてと変わらない味を提供し続けていると思います。
私が中学生の時に「好きなだけ食べたい」と思ったファミリーカルビの味は、実際に食べ放題を実施している現在でも変わりませんし、ユッケジャンスープの味も基本的に変わっていないと思います。安楽亭には、数十年間変わらない伝統の味があるのです。
ちなみに、私が牛角にハマっていた2000年代前半、牛角でバイトしている人から「安楽亭は美味しい」という意見を聞いたことがあります。理由は「安楽亭はお店で肉を切っているから」だそうで、切り身の肉をお店でタレに揉むだけというほかの焼肉チェーンよりも手間がかかっているそうなのです。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、
「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『
腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『
もう新品は買うな!』がある
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