美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

 海外慰安旅行の手助けとなるのが有楽出版社から出ている『大人の極楽ガイド』シリーズ。網羅されている国は韓国、台湾、フィリピン、香港、マカオ、タイ。国名を聞いただけで買春オヤジのテカついた笑顔が脳裏に浮かんでしまうが、『地球の歩き方』や『ロンリープラネット』では触れないエリア、お店の情報が地図・イラストと併せて網羅されている。

 もちろん全シリーズを揃えているスギナミ。自宅本棚からインテリジェンスを喪失するのと同時に、取材旅行の道しるべとして強い味方となっているのも事実だ。

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

マリオットホテルの裏手にある「AVIA」。座って5000円はマニラでは高めの価格設定

 海外に限っては、料金、場所など汎用性のある情報であればガイド本であたりをつけることは可能。が、ガイド本にも載らないような穴場、イベントがあることも確かである。

「パサイの高級KTV(日本でいう高級キャバ)で、マニラ中の美女が集まるコンテストがある」

 マニラのジャンケット業者(カジノと提携し、VIPのアテンドをする)N氏からの情報を得た僕は、機上の人となった。

マニラのハーフ美女が美貌を競いあう!

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

大音量のクラブミュージックに乗って、セクシーな肢体を披露する美女たち。マニラのスナックではお目にかかれないレベルの高さだ

 ANA、JAL、そして最近新設されたLCC、セブ・パシフィックが乗り入れるマニラのニノイ・アキノ空港ターミナル3。向かいにはリゾート・ワールド・マニラという大型IRがある。その至近にある「AVIA」という高級KTVで件の水着コンテストが開かれていた。

 リア・ディゾン、吉川ひなのを例にとるまでもなく、フィリピンで美女といえばほぼハーフ。モデル体形の美女が「はいてますよ」とでも言ってきそうな際どい水着姿でフェロモンを振りまいてくる。席についた高級KTV嬢も可愛いことは可愛いのだが、コンテスト参加者たちを見ると、つい見劣りしてしまう。

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

愛くるしさは出場者たちに負けていない、キンミー(23歳/写真中)とニキ(23歳/右)。この日は特別営業のため私服での接客

「混沌と喧騒の魔都・マニラにはこんな世界もあったのか……」

 美女免疫のなさを露呈する前にそそくさと店を後に。次の穴場へと向かうことにした。

やはり実在した洗体ガールズたち

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

空港近くのパサイ地区にある。並びにあるトレーダーズホテル、日本食レストラン「ふるさと」などが目印。マッサージは強めなので揉み返しに注意

 目的地の舞台は『課長島耕作』。フィリピン・ハツシバに出向した島は、現地駐在員の松島に連れられてとあるサウナを訪れるのだが、そのサウナのモデルとなったのが、今回訪れた「NOZOMI」というお店だ。

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行

「ショートパンツのピチピチギャルに体を洗ってもらうんですわ」、「わしなんか3日に一遍来てます」と語る松原のセリフに、アジアで駐在員生活を送る日本人に対して多くの人が羨ましく思ったはず

 作品が書かれた当時は500ペソだった「エクストラスペシャルコース」は現在800ペソ(約2000円)。サウナで汗を流した後は、洗体ガールズたちが体を隅々まで洗ってくれる。作中、島が「まさか あそこは…」と杞憂したのと同じく、女のコたちの手は陰部にも伸びてきた。サオを持ち上げ、笑顔で洗い始める。

 ついつい愚息が反応しそうになる気恥ずかしさと、緩みきったアホ面を見せまいとする心境が合わさり複雑な表情を浮かべるばかり。ヌキはご法度の本コーナーだが、ついついプランに修正を加えたくなるマニラの夜であった。

美女コンのあとは名作マンガの舞台へフィリピン・マニラ夜の穴場紀行(C)弘兼憲史/『課長島耕作』/講談社

スギナミ 東京都生まれ。主な出没地域は中野、高田馬場の激安スナック。特技は「すぐに折れる心」
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