墓石離れ、葬儀もコンパクトに…「霊園・仏壇・葬儀」業界の今後
メジャーなヒット予測には取り上げられず、一般的には知られていない……けれども、’16年、スゴいイノベーションを起こすかもしれない、そんな明るい話題や技術を探ってみた
働き盛りの読者には、まだ関わりのない人も多そうな「霊園、仏壇、葬儀」の世界で、どんなブームが予測されるのか。業界に数多くの新サービスを送り出してきたニチリョクの代表・寺村久義氏に話を聞いた。
「’16年は『樹木葬』などの新しいタイプのお墓が、より一般化するでしょう。近年は戦後生まれの方がお墓に関わることが増え、お墓への考え方も多様化しています。なお樹木葬とは、墓石ではなく樹木を墓碑とするもの。我々の『樹木葬さくら墓苑』の場合は、1本の桜の木を取り囲むように骨壷を埋葬し、複数の家の骨壷が共同で肩を寄せ合う形式です」
また、芝桜を墓碑とする「芝桜墓地」、芝生や木を植えた「樹林墓地」などもあるそうだ。
「またペットと一緒に眠れるお墓への需要も増加するでしょう。墓石に刻む墓碑銘も『~家之墓』とは限らなくなり、『和』『慈愛』『ありがとう』などは人気が続くはず」
また業界全体では「費用面を含めた“コンパクト化”が’16年も続いていく」と予測。
「葬儀は身内のみで行う家族葬が一般化し、通夜や告別式を行わない直葬も増えるでしょう。仏壇も、マンションの一室にも置ける小型のものの需要が増しています」
最近はアマゾンでお坊さんを呼べる「お坊さん便」というサービスまで登場しているが……。
「今はネットで棺桶も買えますからね。ただ、あまりに“商品化”したものには抵抗がある人が多いはず。広く流行するのは心をこめたサービスに限られると思います」
【寺村久義氏】
葬儀事業、霊園事業、堂内陵墓事業、仏壇事業を展開するニチリョクの代表。日本初の堂内陵墓などさまざまな新サービスを発案・展開
― 2016年 ニッチ業界の[意外なヒット]を予測する! ―
墓石離れや墓碑のカジュアル化が進行。葬儀もコンパクトに
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