更新日:2022年07月08日 15:37
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建設中の「東京外環道」は本当に必要なのか? 地下水脈に悪影響、大気汚染が1か所に集中する可能性も

東京外環道中央ジャンクション工事現場

工事現場は住宅地に迫り、柵には監視カメラが設置

「山手通りの下を走る中央環状線は、延長11kmの間に排気塔が14本設けられ、窒素酸化物なども除去する仕組みです。ところが外環道は16kmの間に排気塔が5本しか計画されていません」と、「市民による外環道路問題連絡会・三鷹」の小笠原俊文氏は訴える。 「排ガスが5本の排気塔に集中して放出されるため、1か所あたりの汚染物質濃度が非常に高くなる。事業者は排気を地上100mに吹き上げることで薄められると考えているようですが、冬の寒い日などには直下の地域に汚染物質が下降し、高濃度で滞留する可能性が高いのです。そうなれば呼吸器系の健康被害が心配です。そもそも、国の環境影響評価で使用された大気モデルによるシミュレーションは米国由来の古いもので、特殊な条件しか想定しておらず、現実に即していません」  民主党政権から安倍政権に代わった後の’13年、東京五輪の開催が決定。現在、関越道、中央道、東名道と交差する部分でジャンクションの建設工事が進んでいる。
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住民の意見を聞くも実際には反映されず
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