更新日:2017年06月16日 13:34
ライフ

人生に疲れた33歳が「出家して修行をする」に挑戦…で、何が変わった?

修行に参加する人たちとは

 昼の時間。食堂に移動すると、別グループの参加者たちが手慣れた様子でセッセと働き、食べ物の皿や箸などを準備していた。  長机には、手作りの料理がズラリと並んだ。  修行といえばお寺の精進料理をイメージするが、ココでは一般的な料理が出される。たとえば、カレースープやポテトサラダ、スパゲッティなど。  さて、食事の時間はいろんな人と交流をするチャンス。  参加者を改めて見回すと、不登校っぽい少年深い事情を抱えていそうな謎のオバさん・オジさん(私も含む)大学生くらいのグループ、果てはカップルまで。若い女のコが多いことにも驚いた。  では、ほかの参加者たちがなぜ修行に来ているのか。向かいに座っていた人たちに話を聞く。すると、意外にもカジュアルな理由が多かった。  たとえば、普通の旅行に飽きてしまった修行マニアで全国各地の寺や宗教施設をまわっているなど。出家や修行はだれにでもできるものなのだと改めて実感したのだった。

法話の時間はビデオ鑑賞

 さて、スケジュール表には“法話”と書かれている。しかしながら実際は、この施設が企業研修をしたときのビデオを観るだけだった。  画質は荒く、法話というよりはプリントにも書いてあるビジネス書や自己啓発本にありそうな内容だった。

ひたすら掃除をする修行?

 ――その後。掃除をする。修行料を払っているのに、ひたすら掃除をする。いや、これが修行なのかもしれない。そう言い聞かせた。ちなみに、好きなときに帰っていいそうだ。掃除をしていても……と飽きてしまい、身支度を整えようとしていると、これから教祖による瞑想のレクチャーがあるとのこと。  そういえば、指導は弟子からしか受けておらず、教祖本人からは直接まだ何もない状態だ。このまま帰るわけにはいかないだろう。
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スピリチュアルな瞑想体験
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ライター・編集者。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』(共に彩図社)など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ【最新版】』(辰巳出版)がある。Twitter:@gold_gogogo

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実録!いかがわしい経験をしまくってみました

ウサン臭い通販を試してみたり、怪しい客引きについていってみたり……。挙げ句の果てにヤクザに軟禁されるなど、すべて実体験の体当たりルポ!

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