「女同士はみなドロドロしている」という男の浅はかな思い込み
【週刊SPA!連載 痛男!(イタメン)】
―『負け美女』のオトコ観察絵日記 犬山紙子 ―
「犬山さん、峰さんと仲よさそうに見えて本当はお互い嫌い合ってたりするんじゃないの~?」とおっさんに過去言われたことがあるのですが(嫌ってたら本出したあとまでプライベートで会うか! 好きじゃボケ!)、このように「女同士はみなドロドロしているものだ、いや、しててほしい」という男の願望を感じることって結構あるのです。
これは「それに比べて俺たち男はサッパリしてるんだぜ」と言って、いい気分になりたいという気持ちの表れだったりするわけですが、今回はそんな「女はみなドロドロしてる神話」を信じ込んでしまった男性のお話。
某出版社に勤めるFちゃん(28歳)は吉田羊っぽいモード系の美人。よく人からはサバサバしていると言われるタイプで、男からは「お前はほんと色気ねーなー! まあ、だから気を使わなくて済むわw」「お前とは男と話してるみたいで話しやすいわw」とか言われて、色気ないキャラで売っていながらも結局モテている女であります。
Fちゃんも「このポジションだと会社で何かとラクだ」と感じていたそうで、男子と仲よくやっていたそうなんですね。しかし、先輩男性編集者H(35歳)がやたらと女性社員の悪口をFちゃんに言ってくるようになったそうで。
「お前だから言えるけどさ~、お前と同期のSちゃんって言ってること大したことないのに、賢そうに見せるのうまいよな~」とか「うちの編集部の女たちプライベートズタボロじゃん、でその中でもマウンティングとかやってるわけでしょ~」とか。
「そんなことないですよ、なんでそんなこと私に言うんですか?」と聞くと、「またまた~、Fは男っぽいじゃん、女のグループとかめんどくさいタイプでしょ? いいんだよ、本当のこと言ったら」と言ってくる。
ここでFちゃんが「そうですね」なんて言おうもんなら、どこからそれが女性陣に伝わって会社の中で生きづらくなるかわからない。
「怖いよね、ああやって女子の悪口言ってるんだから、多分私の悪口もほかの女子に言ってるんでしょ。言ってなくても私を共犯にしようとする時点でないわ」とFちゃん。きっとHはお気に入りの女の子に「お前は特別に俺が認めてやっているから、男側に入れてやる」ってやりたかったのでしょう。「入れてやる側」に立つの、気持ちいいものね。
女の敵は女、という浅はかな思い込み
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