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六本木のシークレットバーでコカイン常習者が急増!? 一般OLが告白

 ここで、六本木にあるシークレットバーの実態を聞いてみた。店内はいたって普通のバーだが、外に看板などは出ておらず、知っている人でないと店自体が見つからないそうだ。しかし会員制というわけではなく、だれでも入店できるらしい。そんなバーが六本木には数店舗あり、深夜になるとクスリの売人が一店舗ずつ周っていくのだという。  売人は店に入るなり、トイレへ直行。すると、先ほどまで普通にお酒を飲んでいた客がトイレの前に行列を作り始める。もちろん、店側が知らないはずはないのだが、認識していないフリ。つまり、“黙認”しているのだ。彼女のような素人が道を外す土壌はできあがっていたというわけだ。 コカイン-02

あとはひたすら薬物の渦へ……

「でもやっぱりマリファナとは比べ物にならないくらい効くの。1日の疲れが吹き飛んで目が覚める。なんでもできるような気がしてきて、朝までノンストップで騒げるの」  彼女の口ぶりからは、後ろめたさなど微塵も感じさせない。その摂取量は相当なものであると想像できる。現に早朝は信じられないくらいの脱力感に襲われたそうだ。  自分で購入したことはまだないというが、それから六本木に足を運ぶたびに件のイギリス人からコカインを分けてもらっては使用しているという。その数、計5回。彼女が中毒になった時点で、イギリス人(もしくはそのバックにいる人物)から高額な料金を請求されるなど、厄介に巻き込まれることは目に見えている。 「でもね、私はいつでも止められる。依存はしていないし、一生吸うなと言われれば、今すぐにでも止められるわ」  果たして、本当にそうなのだろうか。彼女は、薬物の渦に沈んでゆく典型的な例ではないのか。薬物中毒者にも色々いるが、クスリにどっぷり浸かってしまい骨の髄までしゃぶり尽されてしまうのは、根っからのクスリ好きよりも彼女のような無知な人間ではないだろうか。私が全力で引き止めない限り、彼女はもう歯止めがきかないような状態にあった。そんな彼女を反面教師に、繁華街で怪しいクスリを差し出されても絶対に手を出してはならない。 <取材・文/國友公司>
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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