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「営業しないNo.1キャバ嬢」に学んだ相手の信頼をつかむ極意――年10億円稼ぐ歌舞伎町の女社長

ナンバーワンになるための3つの要素

 入店して1年が過ぎた頃、栄子は突如、ナンバーワンになり、それから辞めるまでの4年間、ずっとナンバーワンに君臨していました。特に営業を頑張ったというワケでもないのに……なぜ突然、ナンバーワンになれたのか?  不思議に感じた私が尋ねると、彼女は「特別な営業はしていない」と認めつつも、その上で3つの努力を自らに課したことを明かしてくれました。以下、栄子がナンバーワンになるために努力したことを3つ紹介しましょう。 1、お客様の情報を手帳につける  栄子はけして自分からは営業せず、「お客様が飲みたいときに飲みたい頻度で飲んでもらう」というスタンスを徹底していました。  そのため、週にどれくらいのペースで何時間いて、何円くらい使うという情報が必要でした。それを手帳につけ、頻度が変わってきたら、お客様を気遣って、何気ない話を理由に電話をかけていました。  そのときも「最近、会えないからさびしい」とは言わずに、お客様の周りで起こっていることを聞き出し、励ましたり元気づけたりしていました。来客日時、使った金額、お酒の銘柄、タバコの銘柄、誕生日など栄子の手帳は、お客様の情報でいっぱいでした。 2、定期的に近況を報告する  栄子は、すべてのお客様に週に一度くらいの頻度で自分の近況を報告するメールを送っていました。お客様から連絡があったときは「お客様からのSOS」だと感じとり、どんな状況でもメールや電話を受けることに徹していました。  大半のキャバ嬢が店に来てほしいときにお客様に電話をかけます。  でもこれは自分の都合。そして、いざお客様が電話をかけると繋がらないことが多いのです。これでは、お客様から見ると、ただの「金づる扱い」。長期的かつ良好な人間関係を築くことはできません。 3、テレビネタを徹底して拾う  お客様と話していると一瞬会話がなくなることがあります。そういうときに、テレビネタは場をつなぐのに最適です。「テレビばっか見てないで……マジメにやれ!」と思うかもしれませんが、旬なネタや番組を知っているのと知らないのでは、会話の弾み方が違います。  栄子は、お客様が「おもしろい」と言っていたテレビは録画して見ていました。情報番組も欠かさず見ていたので、お客様から仕事の話をされても対応できるのが栄子の強みだったように思います。 ◆◆◆◆◆◆◆◆  これらの努力は決して難しいことでも、特別な能力や容姿が必要なものでもありません。言ってしまえば、コツコツと継続して続けられさえすれば、誰でもできることです。  栄子は自らの真面目な性格を活かして、さらに突き詰め、ナンバーワンキャバ嬢に上り詰めたのです。
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No.1キャバ嬢の「次なる目標」は?
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新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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