仕事

「サイゼリヤのバイト」を続ける一流シェフ。高級店と兼業する深い理由

サイゼリヤのやり方を取り入れて「人時売上」が大幅アップ

 こうした経営努力が功を奏し、’18年から’19年にかけて客の数は1.1倍に増加。しかも、客足が伸びているにもかかわらず、スタッフの数を9人から4人に減らすことに成功し、「1人あたりの1時間の売上は3.7倍に増えた」という。 「星付きの飲食店は低賃金かつ長時間労働の店が多いですが、うちは給料を上げつつ、労働時間を16時間から9時間に減らすことができました。休憩時間も2時間から3時間は取れるようにしています。時間に余裕ができたのと、サイゼリヤのように上下関係をなくすことにも心がけた結果、スタッフから次々と新しいアイデアが出るようなり、生産性がさらに上がっていきました。マニュアルもどんどんバージョアップしていて、以前よりも洗練されています」 村山太一

合理的に変化しないと生き残れない

 長引く新型コロナウイルスの影響で飲食業界が大打撃を受けているなか、テイクアウトと外販事情で黒字経営を続けている村山氏。今後の飲食業界では、「合理的に変化し続けないと生き残れない」と語る。 「テイクアウトや外販の需要が伸びるなかで、『Restaurant L’asse』に来てもらうまでの道筋を、どれだけストーリー建ててワクワクさせてあげられるか。お店以外で楽しい時間を提供するのも、レストランの役目だと考えています。  実際にお店に来てくれた方たちには、新型コロナの感染対策を万全にして、心の負担をできるだけ減らしながら、いかに満足してもらえるかが重要になります。そして、お客様とのコミュニケーションを通して、ゆくゆくはうちで働くスタッフたちをスターにしたい。オーナーシェフである私は、クオリティと安全を守りながら、これらの夢を実現していきたいです」  飲食業界の風雲児として活躍する村山氏の挑戦はまだまだ終わらない。 「レストラン ラッセ」オーナーシェフ。1975年、新潟県十日町市生まれ。三ツ星レストランの「ダル・ペスカトーレ」で副料理長を務めたのち、無印良品有楽町店にある「Cafe&Meal MUJI」勤務。2011年5月、「レストラン・ラッセ」をオープン、9年連続で一ツ星を獲得。 しかしレストラン経営に限界を感じ、2017年よりサイゼリヤ五反田西口店にてアルバイトを開始する
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▼店舗情報 Restaurant L’asse(ラッセ) 〒153-0063 東京都目黒区目黒1-4-15 ヴェローナ目黒B1 営業時間/ランチ12:00~14:00(L.O.13:00)、ディナー17:30~22:00(L.O.20:00) 定休日/日曜日
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