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東大に入学して知った「お金がないと、学力が下がる深刻な理由」

中学受験が大学受験よりも過酷な理由

参考書 さらに2つめの理由として「教育への課金が減る」という点も挙げられます。  以前の記事でも伝えましたように、東大生の7割以上は中学受験を経験しています。東大合格者3000人のうちのほぼ半数は、いわゆる超難関進学校からの進学者であり、そのような学校の多くは私立中高一貫校であることを考えると、東大受験やそれに準ずる難関大学の受験において、中学受験経験の有無が重要なファクターになっていることは間違いありません。  しかし、難関中学校への入学は困難を極めます。なにしろ、中学校までは義務教育で、何もしなくても進学が約束されているのですから、わざわざ中学受験を志す子供たちの多くは普通の公立中学校よりもはるかに高いレベルの中学校を目指して受験しているわけです。  ですから、受験者たちも自然と頭がいい子ばかりになります。つまり中学受験の受験者層は同世代のなかでも「上澄み」であり、中学受験は高校受験や大学受験の難易度を凌駕する熾烈な戦いとなるわけです。

子供の教育に課金できる家庭は限られる

 公立小学校でカリキュラム通りの内容を勉強しているだけでは難関中学校の試験問題には当然、対応できません。中学受験をするのであれば、早い段階からの塾通いがほぼ必須となります。  小学校4年生から有名進学塾へ通った場合、おおよそ200万円から300万円程度の支出は覚悟する必要があります。  つまり、最低限、それだけの金額を子供の教育の課金できなければ、中学受験という戦いに参加することすらできないのです。
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「教育」が格差の再生産に拍車をかける
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