「ケン＝見」、いわば買わない選択のことです。勝つためには買い続けるだけではなく、むしろ買わないという、我慢ができるかどうかも重要になります。予想する時間がない、家族サービスで時間が取れない、こういったときに適当に予想をして買うくらいなら、むしろ買わずにケンをすることが長期的に見ればプラスになります。 　ただ、せっかくだから買ってみたいという気持ちが出てきてしまうのもファンならば当然です。無理なく折り合うならば、買うとしても金額を抑えるといった対応をすることで、収支を安定させることができます。買わないという選択も予想のひとつだったりします。 　競馬を続けていて特に感じることがあります。それはハズれると何かに怒りをぶつける人が非常に多いということです。代表的なのは「騎手への怒り」でしょう。 　騎手が下手だから負けた、こう乗ればもっと走れたはずだといった感情を持ってしまいがちで、ネット掲示板を見ても、レース後は罵詈雑言で溢れ返っています。しかしながら、騎手の動きを読むのも予想のひとつです。 　実は、勝っている人ほどレース後も穏やかです。私の周囲で毎年勝っている人が、感情をあらわにしたのを見たことがありません。特に感情のなかでも「怒り」の感情は冷静な判断を失わせる最大の要因です。勝ちたいのならば、誰かのせいにする、という感情をコントロールする必要があります。