キチかわ

 かつての男弟子たちと
久々に飲みニケーションをしていたら、
昔話に花が咲き、

「俺らがいたころの
GOMECHAP(ゴメスの個人事務所)って、
ホントいろんな女の子が
出入りしてましたよね……」

という話題になった。

 たしかに、
いろんな女の子が
しょっちゅう出入りしていたのは事実だが、
そのなかでも
ちょっとした傾向があったのも
また事実である。

 その傾向とは?

 なるべく簡潔に言い表してみると、

「無茶苦茶可愛いのに
どこか頭のネジがおかしい
英語で言えば
クレイジー、
平たく言えば
狂っている女の子」

の比率が
群を抜いて多かった。

 どう狂っていたかといえば、

無茶苦茶可愛いのに、
アル中で
酔ったらすぐ
リスカしてしまうので
実家にある包丁を
お母さんが
すべて捨ててしまった
女の子や、

(料理するとき野菜もすべて切るのではなく、もいでいたらしい)

無茶苦茶可愛いのに、
彼氏への手料理は
一食分が
唐揚げ30個に冷や奴二丁に水餃子30個という
量感覚がおかしい
女の子や、

無茶苦茶可愛いのに、
合コンで
いつもすかしている
女友だちが
男にお持ち帰りされる
さまを見たくて
彼女のカクテルに
目薬を混ぜたはいいが、
イッキコールで間違えて
そのカクテルを飲んでしまい、
歩けないくらいに
フラフラになって
最終的には、私に
お持ち帰りされてしまった
女の子だとか、

無茶苦茶可愛いのに、
男のアナルに
肘まで腕を入れて、
しかも拳の先には
わさびかからしが
塗ってあって、
それを腸で
「わさびはピリッとして、
からしはジワッとする」
とテイスティングさせる
女の子だとか、

……まあ、一例を挙げると、
こんな感じだ。

 で、この日の飲み会で、
審議した結果、
そういう感じの
女の子たちのことを
「ゆるかわ」「エロかわ」
といったファッション用語に倣って、

「キチかわ」(=「キ○ガイかわいい」の略)

と呼ぶことにした。

 メディアで使用する際は、
ちゃんと私たちの
許可を取るよーに!

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

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