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PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

待ちぶせ、ネグリジェ

『Everyday、カチューシャ』
『パレオはエメラルド』
『さよならクロール』
……

と、ちょっと死語気味なキーワード
ベタな言葉で修飾するのは
秋元康ワールドの王道的手法
だったりするが、
好き嫌いは抜きにして
文筆という仕事に
携わる者の一人として、
おおいに見習うべき手法であるのは
異存のないところであろう。

で、考えてみたのが
今回のタイトル

……なんだが、
うーん……、
なんかどこかねちっこい

なんでだ?

こんなこと、
一度はされてみたいのだが……。

内容を持たない山田ゴメスと、彼の洗礼の時

今は、村上春樹

『色彩を持たない
多崎つくると、
彼の巡礼の年』

を読んでいる。

そして私は、

村上春樹を読むと
村上春樹が、
村上龍を読むと
村上龍が、
伊坂幸太郎を読むと
伊坂幸太郎が、
松本清張や小松左京を読むと
松本清張や小松左京が、
赤川次郎を読むと
赤川次郎も、
ドストエフスキーを読むと
その翻訳者が……、

およそ一週間、乗りうつる
(なぜか東野圭吾はあまり乗りうつらない)

ただし乗りうつるのは、
あくまで文体だけであって、
書いてある内容は
読み終わった直後、
その相当の部分が
(他の人たちと比べても「その相当」とは、かなりの量に違いない)
私の記憶から抜け落ちる
だから、
ドストエフスキーではなく、
翻訳者、なのである。

つまり平たく言えば、
なにが書かれてあったか
ほぼ覚えていないので、
何度も何度も同じ本を
読み返すのだ。
つくづく

安上がりな男

だと我ながら思う。

同時に、
つくづく私は

リズム主体でしか
物を読めない、書けない男

なんだ
とも痛感する。

リズム感さえ
心地よければ
もはやストーリーや論旨は
どうでもいい

……と。

さあ、
今日のこの文章の
春樹憑依度
(角川春樹ではない)
どのくらいだろう?

「遊んでる」ってなに?

「あの人、
けっこう
遊んでるじゃない?」

なんて台詞は
今でもよく耳にするし、

「ゴメスさんって
遊んでるでしょ?」

とも、少なからず
指摘される機会は
なくもないが、
ならば、

「遊んでるというのは
具体的には、
どういった
状態を指すのですか?」

と、思わず私は
問い返したくなる。

クラブに行ったり、
キャバクラやガールズバーや風俗に行ったり、
またはそういうところで女子のメアドを聞き出したり……
そうやって日替わりで違う女子と
交流を深めることを
差すのだろうか?

居酒屋で男同士でも
つい飲み過ぎてオールしてしまったり
すれば、それも含まれるのか?

毎日を
Tシャツと半ズボンで
過ごすのも
遊んでいること
になるのだろうか?

私は、とりあえず
こう定義づけている。

「異性がらみであろうがなかろうが
日々の生活のリズムが不規則で、
隙あらばイレギュラーなトピックスが
待ち構えているようなスケジュールを
こなしている人=遊び人」

だとすれば、

一週間のほぼ5日くらいが
ドトールでの
デイリースポーツ読破から始まり、
昼は近所の喫茶店で原稿を書きながら、
夜は自炊で晩酌、
そして火曜日と土・日曜日は野球

といった日課が
偽りのない状況である
私なんぞは
まったくもって

遊び人からほど遠い

のではなかろうか。

たとえ、

一日中Tシャツと半ズボンで
暮らしているとしても

である。

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