新着
ニュース
エンタメ
ライフ
仕事
恋愛・結婚
お金
スポーツ
グラビア
サブスク

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

私が綾瀬はるかにLOVEな理由

昼寝をしてたら、

綾瀬はるか

逆ナン

される夢を見た。

私と綾瀬は
とある英会話教室にいる。

客員生徒(客員講師ではない)として
我々二人は学校側から招かれている
という、おそらく設定だ。

綾瀬は、
どうやら英会話には
あまり興味を抱けないらしく、
さっきから何度も何度も
生あくびをくり返し、
漏らしている。

一方の私はというと、
やはり退屈さが先立ち、
あっちをきょろきょろ
こっちをきょろきょろ

落ち着きがない。

そんなとき、
綾瀬のマネージャーのスマホが
大仰なクラシック音楽
着信音を鳴らす。

授業の邪魔にならぬようにと
そっと部屋を出るマネージャー。

その隙に、
綾瀬が私の近くに寄ってきて、
こっそり耳打ちをする。

「つまんなくないですか?」

「ええ、つまんないですね」

と、私は視線を
綾瀬のほうへと
さり気なく向け、
小声で答える。

「ばっくれちゃいましょうよ!」

なんの屈託も感じさせない笑顔で
綾瀬は私の半袖のTシャツを引っ張りながら
急き立てる。

「ばっくれちゃおっか?」

私は綾瀬の提案を
ここぞとばかりに受け入れる。

そして、マネージャーが出ていった
ドアとは別のドアを、
二人、腰をかがめながら
抜き足差し足で目指し、
音がしないよう扉を開け、
一気に階段を駆け下りた。

ちょうどいいタイミングで
タクシーが通りがかる。

タクシーの運転手に
小刻みに息をハアハアと切らせながら
綾瀬は行き先を告げる。

そこは、なんと
渋谷の崖の縁に建てられた
今、話題の
大型高級ラブホテル
ではないか。

地下にある駐車場に
タクシーを止め、
部屋に直通の
エレベーターに乗って、
綾瀬と私は
メゾネットタイプの室内にある
白くて半円状の形をした
大きなソファーに腰を落ち着ける。

「いつも、イイ子イイ子の
振る舞いばかりしてるから、
一度、こういう冒険が
してみたかったの……」

「その冒険相手が
僕なんかで
悪かったね……?」

と、私はできるかぎりの
平静を保ちながら、
社交辞令を言ってみた。

「いや、
あなたが良かったの!
英会話教室の部屋に
入ってきたときから
ビビッと感じてたの!」

と、夢のような(夢なんだが)
台詞を添え、
綾瀬は私にガバッと
抱きついてきて、
いきなり私の唇に
少しめくれ気味の唇を重ねてき、
舌をねじ込むように入れてくる
ディープな部類のキス……

……のところで、
私の携帯電話が鳴り
目が覚めた

今度、週刊SPA!の編集長に昇格した
K氏の就任パーティのお誘いだった。

この手の夢を見てしまうと
今までまったくノーマークだった
綾瀬はるかに
じわっと
のめり込んでしまう、
「じわっと」の部分が
とくにタチが悪い。

とりあえず、
次の『八重の桜』
予約録画しておいた。

あと、週刊SPA!の新編集長を
逆恨みすることも忘れてはいない。

はたして、
夢のなかの綾瀬はるかは
どんな性癖の持ち主だったんだろう。

時代はおしん!

成人して以来、
ドラマにハマることは
ほぼまったくなかった
私だが、
今、猛烈なマイブームで
毎回欠かさず観ている
連続ドラマが

『おしん』

である。

放映後30周年
ということで
BSで毎日曜日に5回分、
一挙に再放送
してくれているのだ。

やはり30周年記念として
映画化もされるらしい。

まず、脇役が光っている。

ピン子伊東四朗に、
芸名は知らないけど、源じい役のおじいさん……
東てる美日向明子といった
元ポルノ女優群メンバー(昔のNHKって大胆な配役をしてたんですね)
の演技も素晴らしい。
(これらと比べたら、今年の映画化でピン子役を演じる上戸彩や伊東四朗役を演じる稲垣吾郎というキャスティングには一抹の不安を感じざるを得ない)

そして、ヒロイン!

天才子役(当時)・小林綾子

いかだに乗って
山形県の酒井に
売られていく
ピン子との別れのシーン

も涙なしでは語ることができないが、

なんといっても圧巻なのは

青春・成年期時代を演じる田中裕子

妖艶さ!

方言のネイティブ感を含む
凄まじいまでの演技力は
言うまでもないが、
それ以前にこの人、
何度見ても何度見ても

美人なんだかブスなんだか

判別ができないのである。

こういうタイプの女って、
男からすれば
無茶苦茶やっかい極まりない。

「この子ってかわいいのかな? 
それとも不細工なのかな……?」

なんて悩んでいるうちに
いつの間にか
読者モデル歯医者の受付嬢といった

わかりやすい美人

の千倍くらいハマってしまうのだ。

あの沢田研二
あっさり陥落してしまったのも納得。

全盛期の沢田研二を
落とすってえのは、
今で言えば
嵐の5人をまとめて
落としちゃう

ようなもんですから。

田中裕子的なキャラクターを
現在活躍中の女優にたとえてみると、
あえて言うなら、

寺島しのぶだとか菊地凛子だとか蒼井優だとか木村多江

……あたりか?

でも、田中裕子と比べてしまえば

まだまだ全然弱い!

と、私は躊躇なく断言して
はばからないのである。

テレビの力

『解決!ナイナイアンサー』(日本テレビ系)

という番組に、
クセ者相談員として
何度か出演させていただいている。

ゴールデンタイムで
流れる番組に
連続して(現時点)
呼んでもらえるのは
初めての経験で、
それなりの視聴率も稼いでいるそうで
たまーに、

「ナイナイアンサーに
出演されてる方ですよね?」

と、見知らぬ人から
声をかけていただいたりもする。

ありがたい話である。
ありがたくはあるが、

渋谷の駅構内にある
公衆トイレのの大便所に
並んでいるとき
だとか、

パチンコの新台抽選に
並んでいるとき
だとか、
どちらかといえば、

あまり格好良くない
場所にいるときばっか

で、おまけに
声をかけてくる人が
男ばっか
なのが
気になるところだが、

まだ、のべして
10分くらいしか
映っていないはずなのに、
今さらながら
テレビの力の凄まじさに
おののくばかりである。

そのテレビの力の凄まじさを
宇宙までの距離とか、
髪の毛を全部足した長さとかの
到底計れないような物を
概算で推定していく

フェルミ推定

でざっと計算してみると、

この番組の視聴率
大ざっぱに約20%
とすれば、そのなかの
5%(20人に一人)くらいの人
が、のべ10分くらいしか映っていない
私のことを覚えていて
さらに、そのなかの
2%(50人に一人)くらいの人
が、私を見かけて声をかけてくる

つまり、
日本の人口を1億人と見立てると、
私が日本にいるかぎり、じつに

約5千人に一人の人から
声をかけられる可能性がある

という計算になるのだ。

この数字をどうとらえるかは
難しいところだが、
少なくとも

やみくもに
デリヘルとかで
本番強要

したりするのは恐ろしい
数字だったりもする

……のではないか?