山田ゴメスの俺の恋を笑うな
どうしようもなく男同士!?
今さら?
ではあるが、
風と木の詩
にハマっている。
19世紀末のフランス、アルル地方にある
女人禁制の寄宿舎(ラコンブラード学院)
で繰り広げられる、
平たく言ってしまえば
少年愛
をテーマにした物語を描いた
70年代後半から80年代前半まで、『少女コミック』で大人気を博した漫画である。
昨今の少女漫画だと発禁間違いなしのストレートな描写も多く、
当然、どノンケの私からすると
エグイ!・キモイ!・あり得ない!
の3拍子だが、
不思議と『大奥』とか、ほかのゲイ漫画と比べ、
拒絶感が薄いのはなぜだろう?
写実性に重きをおかない完全少女漫画タッチだから?
というのは、たしかにある思う。
しかし、より大きい要因は、
登場人物たちの、恋愛対象の選択肢が
男しか許されない
設定にあるのではないか?
つまり、
マグロ漁船だとか終身刑の囚人ばかりが収監されている刑務所
みたいな(イメージの)所で生まれるラブストーリーと一緒なのだ。
そりゃ、しょうがねえわな……。
私だって、こーいう状況に追い詰められたら、
それでも絶対、男にはイカない!!!
と断言できる自信はない。
基準はシンプルで、ただひたすら
相手が美しいか!?
だけを追い求めてしまう、に違いない。
驚くべきことに、作者の竹宮恵子氏は、
「若年層に向けて男女の性行為を描くことが出版倫理の面で難しかったので、男同士にした」
そうで、青年誌や成年誌が現在ほど成熟していなかった当時としては、
少女誌掲載に向けての、
抜け道をくぐるための建前が必要だったのもわからんではないが、
もし、それが本当なら、
あまりに発想が
ダイナミックすぎ!
だろ!?
こんな、もはや牧歌的とさえ言ってもよい
ざっくりした
いきさつが、また私の心を打つ……のかもしれない。
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