渡辺浩弐の日々是コージ中
第337回
11月19日「防火の季節なので」
・秋葉原の消防技術試験講習場にて、防火管理の講習を受ける。長い話を短く言うと、カフェの経営を勉強している。必要なプロセスはとりあえず全部踏んでみることにした。省いてしまえる部分もあるんだけど、ちゃんとやっておけば失敗しても成功しても何か伝えることができると思う。
・まず、いくつかのオフィシャルライセンスが必要だ。防火管理者資格もその一つ。といっても消防庁が開催している講習会を一日ないし二日受ければ取れてしまうのである。受講料はただで、かかるお金はテキスト代の1500円だけ。
・会場を埋める受講者は、若い女性と年輩の男性が多い(事情が納得できる)。講義内容は、過去の大火災の実例から、火事の際に現場で起きる現象、被災者の行動パターン、死に至るプロセス。建物の防災構造について、その安全基準、点検のポイント。防災訓練の方法、など、など、など。結構興味深くて熱中してしまった。
・ライセンスカードをもらったら、火事のことなら俺に任せろという気分になったぞ。しばらくは飲み屋に行くたびにこれ出して防災チェックをしては嫌がられようと思う。
11月21日「スイーツ脳で考える」
・カフェ経営への道。スイーツの流行を分析してるんだけど、新宿伊勢丹の地下はすごいね。日本のスイーター達はヨーロッパの貴族よりもアメリカのセレブよりも恵まれてるかも。
・ここに今年から出店して話題となっているアンリ・ルルーの試食パーティー〈ル・クラブ・ド・キャラメリエ〉が表参道のヨックモックで行われた。パリの2007サロン・ド・ショコラのリポートや、アンリ・ルルー自らが一品一品を解説する映像を流しながら、新作ショコラの数々を味わう至福の空間である。
・ルルー氏@フランス・ブルターニュは塩バターキャラメルの生みの親として知られる人。最近の塩味スイーツ・ブームの発火点はこの人なのである。フォアグラと合わせたディナーショコラ、大麦のモルトを使ったボンボン、バジルとトマトを使ったマカロンなど、冒険的な作品を次々とリリースしていて、それがどれも気品に満ちている。珍味というか際物にならないのがすごい。本能と知性が同時に刺激される味わい。
・ところで僕は今3食チョコの生活をしているけど、太ることはない。血圧も良好になっている。何度も書くようだが甘いものはカロリーは低い。炭水化物を一緒に摂るから太るのである。ケーキは嫌いでチョコが好きという人はたいてい痩せてるでしょう?
11月23日「一晩じゅうCM」
・新宿ミラノ座にて、毎年恒例のオールナイトイベント「世界のCMフェスティバル2007」。世界各国のコマーシャルフィルムが一挙に500本流れる。
・最近は世界のあらゆるCMをネットで見ることができるようになったが、大スクリーンでそれらを見直すことのできるこの機会はますます価値が上がっている気がする。ニコニコでハマったアニメはDVD買ったり、できれば映画館で見たりしたくなるでしょ。
・それからニコニコやユーチューブのトレンドをみていると、ショートショートコンテンツの価値が再発見されつつあるように思える。CMもその一つなのである。