更新日:2018年03月23日 18:43
恋愛・結婚

シングルマザーたちの複雑な恋愛心理「受け入れてくれるのは100人に1人」

―[山田ゴメス]―
 どういう巡り合わせなのか、ゴメス記者は最近シングルマザーと出会う機会がやたら多い。そして、そのママたちの年齢が20代後半~30代前半と、けっこう若めで、しかも、どの子もこの子もめっぽう美人だったりして、さらには、連れてこられたり写メを見せられたりするその子どもまでもが超可愛いらしかったりするもんだから(なんの偶然なのか、娘ばかりだったりする)、「これからはシングルマザーの時代!」なんて記事を書こうと思いきや……私たちを落とすのはそう簡単じゃないのよ、と複数のシングルマザーから忠告を受けた次第である。いったい、どのへんが「簡単じゃない」のか? 彼女たちのリアルな声から分析してみたい。
「受け入れてくれるのは100人に1人」シングルマザーたちの複雑な恋愛心理

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 ゴメス記者ことボク、山田ゴメスには子どもはいない。20~40代のころは「一生子どもはいらない」といった確固たるポリシーがあって、それなりの注意も払って生きてきた。  でも、50歳を超えたあたりから、「子どもがいたら楽しいかも?」と、確固たるはずだったポリシーが揺らぎ始めてきた。……とは言え、仮に今すぐ仕込んだとして、生まれた子どもが成人式を迎えるのはボクが75歳になったとき。ならば、その年齢差を少しでも埋めるためにも、さらには乳児期や幼児期の“面倒な子育ての期間”を端折れるというメリットも加え、「最近、シングルマザーがイイなあ…って思うんだよね~」と、とあるシングルマザーにプレゼンしてみたところ、このような回答が返ってきた。 「シングルマザーに寛大なその気持ちはとてもありがたいし、現にそう言ってくださる男性も、じつは心持ち増えてきているんです。けど、正直、『ホントかよ!?』て気が勝ってしまい、今イチ信用できないんですよね……」(S代さん:デリへル嬢/27歳・娘2歳)  ボクの口調が軽すぎたのか、それとも見た目がチャラいのか? いやいや、問題はおそらく、もっと根深かったりする。 「そもそも『シングルマザーが好き』って言葉自体に矛盾があるんです。じゃあアナタは子どもがいる私が好きなの? 違うでしょ。おそらく子どもがいなくても好きになってくれるんでしょ? だったら、子どもは“いないほう”がよりベターでしょ?」(S代さん)  まさにグウの音も出ない完ペキなロジック。「そこまで頑なにならんでも…」と、つい口から漏れてしまいそうにもなるが、こういう一種のニヒリズムにも似た男性観は、なにもS代さんにかぎったものではないようだ。 「私の感覚では、心底から『シングルマザーでもかまわない』と言ってくれる男性は100人に一人いるかいないか。つまり、私たちは常に“男性を選ぶ”のではなく、“男性から選んでいただく”というスタンスなんですよ。裏を返せば、“そうポンポンと100分の1の確率が巡ってくるはずかない”という考えが染みついちゃっているから、慎重になるのはしょうがないと思う」(M美さん:派遣社員/31歳・娘4歳)  そんな彼女たちに言い寄ってくる男たちが口にする“口説き文句”のなかでも、もっとも定番かつNGなのは、以下の3つなのだそう。 1.俺、子ども好きだから 「子持ちバツイチで子育て経験のある方ならまだしも、子どもの面倒な部分を体験したことのない男が言ってくる、この安易なセリフはまったくアテになりません。そこまで言うなら『毎日夜泣きしてもちゃんとニコニコしていられるんだよね?』『一度子どものウンチを触ってみなさいよ!』と突っ込みたくなる。親戚や友だちの子どもやペットレベルで『子どもが可愛い』なんて博愛主義を公言してほしくない。私たちシングルマザーは“すべての子ども”じゃなく“自分の子ども”だけを愛してもらいたいんです」(E佳さん:接客業/26歳・娘1歳) 2.たまには二人で会わない? 「それができるんだったら、苦労はしませんよ(笑)。ほとんどのシングルマザーは、保育所や両親に子どもを預けて仕事をしているんです。経済的にギリギリだったり、肩身の狭い思いをしながら毎日を生きているんです。だから、プライベートだと必ず子どもが付いてくるのは大前提! デートするなら3人で。エッチも3ヵ月に一度ほど外泊できたとき、子どもが寝てから、やっと、そっと……が当たり前なんです」(M美さん) 3.子どもも一緒に全部面倒見るから! 「結婚したら、いきなり確実に“お金を稼げない扶養家族”が最低でも一人は増えるんですよ? よほどのお金持ちでもないかぎり、家計は相当厳しくなるわけです。そこらへんの冷静な将来設計も立てず、勢いだけでこういうセリフを言われても、白けてしまうだけ」(Y美さん:アルバイト/29歳・娘5歳)  こう心を固く閉ざすシングルマザーたち……。はたして彼女たちのソウルを揺さぶる“必勝のセリフ”はあるのだろうか? ある二人の娘を持つシングルマザーは、自分に好意を寄せてくれている一人の男性が、さり気なくささやいた次の一言にグラッと来て、再婚を決意したという。 『僕にはすでに二人の娘がいるから、新しい子どもはいらないよ』 「もし、再婚して新しい子どもができたら、その夫がその子ばかりを可愛がるんじゃないかって不安が、シングルマザーには常にあるんです。現実に新しい子どもができる・できないは置いておいて、そういう肩の力が抜けた考えを自然と口にしてくれたら、私たちも安心できるんです」(R子さん:公務員/33歳・娘5歳と3歳)  ちなみに、R子さんは上記の男性と“なんとなく付き合っている”関係になって、3年以上。「シングルマザーと真剣に付き合いたいなら、とにかく地道さと根気強さが不可欠」と語る。易々とボク、ゴメス記者みたいに「シングルマザーがいい!」などと提唱する前に、それなりの覚悟を決めるべきだということだ。  最後に「シングルマザーの適齢期」について、こんな意見があったので、紹介しておこう。 「できれば、子どもには離婚→再婚といった複雑な事情や空気を悟られたくないので、子どもが2歳、最悪でも3歳になるまでは再婚したいんですけどね……(笑)」(S代さん) <取材・文/山田ゴメス> 【山田ゴメス】 山田ゴメス1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。また『解決!ナイナイアンサー』のクセ者相談員の一人でもある。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(https://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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