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格安SIMは本当に得なのか? 「スマホ実質0円廃止」で注目

 キャリアによるいわゆる「実質0円」の端末販売がなくなり、MVNO(3大キャリア以外の通信事業者)の注目度が急速に高まっている。格安SIMともいわれるMVNOの特徴は、データ通信料がキャリアよりも安いこと。LINEやFacebookといったSNSを使う機会が増えた今、「通話をあまり使わず、データ通信が主体」のユーザーは、格安SIMへ乗り換えることで、グッと月額料金を抑えられる可能性が高い。 格安SIM_イメージ「今後、データ通信は、どんどん需要が増えていくでしょう。実際、3大キャリアは2014年6月以降、通話料を定額にする代わりに、通信料金を従量課金制にしています。5GB、8GBと段階を設けて、足りなくなったら1GBあたり1000円払ってね、というデータ通信で稼ぐスタイルになっています」(ITジャーナリスト・石川温氏)  では、格安SIMのなかではどの会社を選べばいいのか。選択肢はざっと200社以上もあり、初心者にとっては違いが分かりにくい。そこで今回は「料金」「サポート」「通信安定性」「通話」の4つの項目別に、格安SIMの主要10社を対象に比較。それぞれのジャンルで、ベストな格安SIMをセレクトしてみた。

料金で選ぶなら、プラン数も多い「DMM mobile」がオススメ

 格安SIM市場は参入が相次ぎ、そのたびに激しい価格競争が繰り広げられている。そんな数ある格安SIMのなかでも、料金の安さで存在感を示すのが「DMM mobile」だ。
格安SIM_dmm

料金の安さは、MVNO業界でもピカイチ

「後発業者ということもあり、他社と比べて価格の安さが目立っていますね。料金は業界最安級で、他社が料金で対抗してきたら、この4月にさらに値下げを実施。正直、驚きました」(モバイルジャーナリスト・佐野正弘氏) ⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1099608
格安SIM_料金の比較

格安SIM主要10社の料金比較

 また、料金だけでみるとDTIも同水準の安さを誇るが、同社が容量別に4種類のプランを展開しているのに対し、DMM mobileは10種類のプランを用意するなど選択肢の多さも特徴だ。 「自分の使いたい容量に応じて選択肢を選べるのは、魅力的。自宅はWi-Fiがあるから、ほとんど高速データ通信を使わないという人は1GBのプラン、外出先で音楽や動画のストリーミング視聴をよく行うという人は5GBのプランにするなど、使用スタイルに応じてムダのないプランを選ぶことができ、さらなる料金節約につながります。またiPhone 6の新古品を販売するなど、端末のラインナップが揃っているのも魅力の一つです」(佐野氏)  ほかの格安SIMでは、U-mobileも業界トップクラスの安さで上位にランクイン。同社は高速データ使い放題のプランを2980円で展開しており、通信量を気にせずネット動画を視聴したい人などにとっては魅力が大きい。  さらにmineoは、家族で高速データ通信量の余りをシェアできたり、親戚や友だちとデータ通信量を分け合えるサービスが特徴。mineoユーザー同士なら指定の回数・容量まで自由にデータ通信量(パケット)を引き出せるサービスもあり、「家族や仲間と賢く節約」したい人にオススメしたい選択肢だ。

格安SIM初心者には、サポート体制が抜群な「IIJmio」がオススメ

格安SIM_IIJmio

サポートサービスが充実。格安SIM初心者にオススメ!

 格安SIMは番号をそのまま引き継ぐにはMNP転入の手続きが必要だったり、組み合わせる端末によってはAPNなど煩雑な本体設定に時間がかかったりと、何かと手間がかかる。 「格安SIMへの乗り換えは難しいイメージがありますが、最近は店舗でサポートしてくれる会社も増えています。ただ、どこもマネできるわけではなく、格安SIMは実店舗展開にコストをかけすぎると、料金の安さを維持できなくなるので、諸刃の剣。そこをビックカメラとのコラボでクリアしてきたのが、IIJmioです」(佐野氏)
格安SIM_BIC SIMカウンター

BIC SIMカウンターは日本全国にある。詳しくはhttps://www.iijmio.jp/bicsim/counter.htmlに

 IIJmioはビックカメラの専用受付カウンターで、音声通話機能付きSIMの即日発行ができる。MNP転入の手続きも対応するほか、端末の初期設定も行う有償サポートもある。  SPA!本誌ユーザー調査も店舗受付については高評価で、「ビックカメラの専用カウンターで基礎的なことを尋ねられたのがよかった」「1時間もかからず購入から設定まで手続きが完了し、即日開通できた」などサポートの厚さを推す声が多く上がっている。 「専用アプリで高速データ通信量のオン/オフができるなど、便利な機能を多く備えることでユーザーの利便性を高めていることも魅力ですね」(佐野氏)  他社に目を向けると、同じくビックカメラと提携で「BICモバイルONE」を展開するOCNモバイルONEにも注目。こちらもBIC SIMカウンターの開通サポートを利用できる。またU-mobileも、南青山や京都・四条河原町などに申し込み受付を行う専門ショップを展開している。楽天モバイルも専用実店舗のほか、エディオンなど全国の家電量販店への出店も目立つ。FREETELは、主にヨドバシカメラで専用コーナーを展開している。  ただ、それらと比較してもIIJmioは破損・水濡れなどのトラブルが起きた際、交換端末を2日以内に届ける端末補償(※1)を月額380円で付加できることや、余ったデータを翌月に繰り越せる点など、サービス・サポート面の総合力で一歩リードしている印象。Twitterの公式アカウントで質問や素朴な疑問に直接対応してくれるのも同社ならではの特徴だ。「安心して格安SIMを使いたい」というユーザーにとっては、魅力が大きい。 ※1 IIJmioのサイトから購入した端末に対して購入と同時に申し込みできるオプションとなります。後から追加したり、量販店等で購入した端末に追加することは出来ません。
格安SIM_受付カウンター

格安SIMの主要10社の実店舗での受付カウンターの有無

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遅いのは無制限プランだけ!? 抜群の通信安定性を誇った「b-mobile」
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