ひろゆき、「こんなクズ、産むんじゃなかった」相談への回答に疑問。「当事者視点は欠けてる気が…」
― ひろゆきのネット炎上観察記 ―
【息子否定の母親を一喝!学長の回答に賞賛の嵐】
「息子がゲームばかりで、人生から抹消したい。こんなクズ、産むんじゃなかった」。新聞に寄せられたそんな子育て相談に「息子さんはよく耐えている。息子さんを精神的に抹消しているのと同然。率直にあやまってください」などと厳しく批判した恵泉女学園大学学長の回答がネット民から賞賛されている。ツイッターで3万回以上リツイートされるなど話題に
雑誌やら新聞やらには人生相談のページがあることが多いんですが、きちんとした回答を毎回できる人って結構優秀な人が多いんですよね。
そもそも回答をするには第一に相手の文章から情報を引き出したり、推測したりという情報分析の能力が必要です。第二に質問に対して回答を準備することが必要なんですが、ここがくせものだったりします。というのも、読者がスッキリする回答と質問者がスッキリする回答、問題が解決するのとでは、すべて別の事柄なんですよね。そして、最後に「回答を誰にどのように伝えるか?」という文章構成能力があるのですが、この最後の能力が、「誰のどの問題を解決するのか?」に繋がるのでなかなか高度だったりします。
というわけで、読売新聞の子育て相談に対する回答に「100点満点の回答」「これくらい痛快な回答は久々」なんて反応がネット上では出ていたらしいんですが、個人的にはこの回答が100点だとは思えないんですよね。
ってのも、この学長の回答は読者がスッキリするだけの回答であって、「可哀想な息子」と「横暴な母親」がいて、「横暴な母親」を批判したとしても可哀想な息子の問題は解決しなかったりします。母親は責任を他者に押し付ける傾向が強いので、本人が批判されて回答を見なかったことにするし、息子にも見せないで終わるだけだと思いますし。。。
読者視点で見れば満点だけど、当事者視点は欠けてる気が……
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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