更新日:2017年05月15日 19:09
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「築地市場の豊洲移転」働く人々が大反対でも東京都が強行するのはお金のため!?

 豊洲市場は建物もできて現在は内装工事中。移転まで4か月を切ったこの段階で、業者から猛烈な反対運動が起きている。
環状2号線

築地市場を早急に移転する理由の一つは、’20年の東京五輪までに環状2号線を開通させる必要があるからだという

 日本を代表する公設市場、築地市場ができたのは1935年(昭和10年)。その後、終戦から高度経済成長や首都圏の人口増加を受けて取扱量は日本一に増加し、トラックの駐車スペースが不足するなどの問題が起きはじめた。施設の老朽化もあり、都から再整備方針が出されたのは’86年。業者はやり慣れた築地で今後も商売ができると信じていた。ところが都はその後、築地を新しくするのではなく、豊洲へ移転する方針へと転換する。 「築地を営業しながら施設を建て直すことが難しいという理由もありますが、一番は資金の問題です。豊洲の用地取得には1859億円を要したものの、取り壊した後に売却が決まっている築地市場は銀座に近い地の利もあり、2兆円以上で売れるといわれています。一方、築地の建て替えでは建設費が出ていくだけ。豊洲市場の総事業費は4300億~5800億円にまで膨らんでいますが、それでも移転をすれば黒字が出るのです」(市場関係者)  つまり、移転は大家である都の都合で決まったということなのだ。 ― [築地市場の豊洲移転]新たな大問題 ―
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