多摩川にホームレスが増加したワケ 行政施策の空回りが原因か
「スマホ代は月1万9000円」「40型の液晶テレビを所持」など、悲惨な状況とは思えないほど優雅な生活を送っている多摩川のホームレスたち。長年、ホームレスを追い続けるルポライターの村田らむ氏は「そもそも多摩川にホームレスが出現するようになった背景には、都心でのホームレス排除が影響している」と分析する。
「東京オリンピックを前にこれまで黙認されてきた上野公園や都庁周辺の管理が厳重になってきています。その結果、行き場を失ったホームレスは管理が緩い多摩川沿いに移住しているのです」
一方、ホームレス支援に取り組む「つくろい東京ファンド」代表の稲葉剛氏は「国はホームレスの実態さえ把握できていない」と行政の対応を非難する。
「厚労省の調査では、ホームレス人口は’03年の調査開始以来、年々減少しています。ただ、公園や河川敷などに定住する従来型のホームレスを昼間に調査しているので、日中は日雇いで働いて終電後に駅周辺で眠る人を捕捉できない。ある民間団体が実施した調査では、行政が発表した3倍のホームレスが深夜に確認されています」
さらに、行政支援が「貧困ビジネス」の温床となることもある。
「仮に生活保護が認められても、窓口で紹介された民間の宿泊施設が劣悪で、路上に逆戻りしてしまう人が多い。宿泊費・食費の名目で入居者の生活保護費の大部分を天引きしておきながら、一部屋に20人を押し込めたり、虫が湧いたりする施設まで存在しています」
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『貧困の現場から社会を変える』 長く貧困問題の現場に関わり、さまざまな提言や制度改革に取り組んできた著者が記す、貧困社会を変える希望の1冊
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