レンタカーはデミオかスイフトなら当たり!【モテないカーマニア的レンタカー考察】
ここからようやく本題ですが、レンタカーで当たるとうれしいスズキのスイフトが新型になりました。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1296044
先代スイフトは中身だけじゃなく、デザインもとっても上品なクルマでした。面が滑らかで引き締まっていて、ヨーロッパ車みたいな気品があったのです。ボンクラは気品も下品も区別つかないと思いますが、エリートはいろいろ面倒です。
ところが新型は、気品より存在感を重視したようで、ずいぶんと脂っこいデザインになりました。押し出し感はあるけど、デザインの完成度はいまひとつ。これは小さなガッカリだ。スズキにすれば、ヒット車の3代目ということで、キープコンセプト過ぎれば守りに入ったと言われ、大胆に変えれば良さを失ったと言われ、キビシいところだと思いますが。
では、カーマニアの間で定評のあった、スイフトの「ちゃんと作った感」はどうなのか?
新型スイフトは、驚くべき軽量化を果たしています。先代より約120kgも軽くしたのです! 軽いほうが加速も燃費も良くなります。それはボンクラでもわかりますね?
ただ、軽くすると悪いこともある。ガーガーうるさくなったり、乗り心地がスカスカになったり、ボディがペナペナに感じたりすることがあるんです。
スイフトはボディサイズほぼそのままで、10%という驚異的な軽量化を果たしました。これで走りは軽快になったけど、「いいクルマ感」に関しては微妙でした。スカスカのペナペナではないけれど、先代より良くなった!という感じもしなかったのです。
今度のスイフトには、1000ccのターボエンジンも新たに導入されました。そっちはパワーもトルクも通常の1200ccより、ひと回り上ですが、走ってみると「こんなもん!?」。バレーノには同じエンジンのハイオク仕様が積まれたけど、スイフトは小型大衆車らしくレギュラー仕様。ターボエンジンはガソリンのオクタン価を落とすと性能的に苦しくなるのです。つってもレンタカーにターボモデルが投入されることはないので、関係ないっちゃないですが。
ということで、今後レンタカー屋で新型スイフトを当てがわれた際、私は「うれしさも中ぐらい」と思うことにします。ボンクラ諸君も今後、レンタカーを借りたら、ガタガタ感やペナペナ感にこだわってみてはどうでしょう? 少しエリートな気分になれますよウフフ~。
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【結論】
酷評したヴィッツですが、マイナーチェンジで「ちゃんと作った感」が大幅にアップしました。スイフトも最下位ヴィッツに食われないよう、いいクルマ感を高めてください。レンタカーユーザーからのお願いでした!

3代目となる新型スイフトはスズキの世界戦略車。世界累計販売台数は’16年11月末時点で530万台。そのうち55%がインド! 次いで欧州(17%)、日本(10%)だそうです。価格は134万3520円~でハイブリッドやターボもあり

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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