42歳・人妻風俗嬢は、人妻でも40代でもなかった【風俗嬢のリアル】
<風俗嬢のリアル Vol.2>
×月×日 今日は人妻・熟女系の某店を取材。このインタビューを掲載する媒体は、風俗のお客さん向け雑誌だ。
現れたのは42歳のひとみさん(仮名)。一応、表向きは人妻だと装っているらしいが、実際は独身でひとり暮らしとのこと。
私は取材ではまず、風俗の仕事を始めた理由について尋ねることにしている。
その質問にひとみさんは、
「うーん、この仕事に興味があって、ということにしといてください」
と、なにやら思わせぶりな言葉を返す。
そこで私は、
「もし実際は生活費の足しにするためとか、借金返済のためとか、そういうことだったら出したほうがいい場合もありますよ。読者の方々は意外とリアルな情報のほうに興奮しちゃいますから」
と、口にした。
するとひとみさんは急に態度を硬化させ、
「そんなこと言えませんよ。なんで私がそんなみじめなこと、言わなきゃなんないんですか」
と刺々しい口調で言う。
「そうですか。じゃあ、この仕事に興味があったからということにしときますね」
私としても女の子と揉めることは望ましいことではないため、すぐに引き下がった。ちなみにこの世界では相手の年齢に関係なく「女の子」という呼称を使う。
インタビューを進めていく中、これまでにいちばん興奮したプレイについて質問したときのことだ。
「そこはなんかもう、適当に書いといてください」
とひとみさんは投げやりに言った。
私は「うーん」と困った顔で呻いてから、「でも、どうせなら実際に気持ち良くなったプレイとかを挙げといたほうがいいと思いますよ」と提案した。
すると彼女はこちらを睨みつけ、「お店での仕事で気持ち良くなんかなりませんよ。だいたい、嫌々やってる仕事なんですから。誰が好きこのんでこんな仕事をやりますか。事情があるから、仕方なしに仕事としてやってるだけでしょ。気持ち良くなるなんて……バカにしないで」と、吐き捨てた。
私は彼女の怒りが完全に収まるまで話を聞いた後、時間をかけて、こちらの仕事はできるだけ多くの読者に女の子への興味を抱いてもらい、お客さんとして店に来てもらうことだと説明した。
やがてひとみさんも納得して、
「ごめんなさいね。私も感情的になって」と落ち着きを取り戻す。
別れ際、素直になった彼女が教えてくれた実年齢は51歳だった。
【ゴンザレス小野】
漫画原作も手がけるフリーライターで、男女の愛と性についての取材を続け、これまでに1000人以上の風俗嬢をインタビューしている。また、一般女性の愛と性の履歴についても取材を重ねており、こちらも近日中に発表の予定。
<TEXT/ゴンザレス小野>
人妻を装って働く
最後に明かしてくれた、本当の年齢
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