京都にちょこっとだけ開通した新名神は、まるで無人の荒野を往くが如し
ところで、建設凍結は正しかったのか?
凍結当時は、私もこの区間の建設は不要と考え、自著にそのように書いたが、結果を見ると、橋下知事の主張が正しかったと認めざるを得ない。
京滋バイパスはあくまで地域幹線道路。カーブや勾配が多く、週末の交通集中時を中心に、瀬田東JCT付近で渋滞が多発している。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1338541
ただ、当時の日本の世論は、高速道路建設を絶対的な悪者と見ていた。つまり、なんらかのガス抜きは必要で、それがなければ世論はますます納得せず、道路公団民営化そのものが完全に説得力を失っただろう。
もちろん、SAPAの活性化や建設費用の縮減、債務の順調な返済等を見れば、道路公団民営化は大成功だったわけだが、この孤島のような新名神は、その小さな生け贄となった考えるのが、適当ではないだろうか。
取材・文・写真/清水草一(道路交通ジャーナリスト)
【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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