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ツイート3回のゴーンさんはOKなのに松重豊さんはダメ。TwitterやInstagramの認証バッジ問題

Instagramは認証バッジのリクエストを受け付けているが…

 一方Instagramは、今でも認証バッジのリクエストを自分で行える。アプリの設定から「アカウント」→「認証リクエスト」から、ユーザーネームと氏名、別の名前、カテゴリーなどを申請する。さらに、生年月日が記載された公的機関発行の写真付本人確認書類の写真も送付する必要がある。  松重さんがInstagramで「免許証のコピーまで提出しても、本人であると認められず」と投稿したのは、この手続きをしても認証されなかったためだろう。申請が却下された場合、30日後に新たに申請を送信できるようになるのだが、そこまでして、すがりつくほどのものでもないと判断したのだろう。

松重さんのInstagramアカウント。免許証のコピーを提出したのに、バッジが付与されていない

申請そのものは、アプリから手軽に行える

 運用期間3か月、投稿71件という内容が少なすぎると判断された可能性もある。しかし、そもそも日本国内でInstagramの認証バッジをリクエストできるようになったのは2018年8月から。まだ1年もたっていないので、オペレーションがこなれていないのかもしれない。  こなれていない証拠に、Instagramのヘルプには「アカウントに認証バッジを表示しなくても、本物であることを知らせる方法は他にもあります。例えば、自分の公式ウェブサイト、Facebookページ、YouTubeやTwitterアカウントなどにInstagramアカウントへのリンクを貼るという方法が考えられます」と書かれている。これは、申請を却下されてイラついている人に、火に油を注ぐようなものだ。

一定の影響力がある有名人に、認証されなくても他にも方法はあるよというのがご無体。しかもそこに書かれているTwitterも認証NGなのだから

 残念がったファンが「本人なのはわかっているのだから気にすることはない」と言っているのが、筆者もそれでいいと思う。しかし、SNSに慣れていない有名人が、偽物のリスクや非公認アカウント運用によるブランディングへの影響を考えるのは当然だし、単に怒りを覚えるのもまた、当然だろう。

認証バッジなしでも利用している有名人はいっぱいいる

 SNSは、プラットフォーマーにすべてを握られており、ユーザーはそのリスクや制限を受け入れなければならない。その一方で「使うのを止める」という権利も持っている。スムーズにアカウント閉鎖という対応に出るのはさすがだ。  もちろん認証バッジなしで、TwitterやInstagramを利用している有名人はたくさんいる。俳優の遠藤憲一さんのTwitterアカウントには「公式」という文字が、よゐこ濱口優さんのアカウントに「(本物)」と文字で書かれている。 Instagramでは、俳優の山田孝之さんや光石研さんなども認証バッジなしで運用している。  180万人ものフォロワーを持つ女優の石田ゆり子さんも認証バッジを待望しているのだが、まだ獲得できていない。彼女は、猫に関する投稿だけを行うサブアカウントを持っているのだが、なんとそちらが認証バッジをゲットしてしまった。2019年2月に「なんか不思議。インスタグラムの運営のかた この謎、教えてください」と投稿しているが、まだなしのつぶてのようだ。
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きょうのあさ ぼくはまた はちみつ谷に落ちていた。 ゆきちゃんが べっどにのったからです。 のっただけではなく お魚みたいにうごいたので ぼくは 頑張ったけど 谷に落ちました そのあと 地震がきて みんながてんでばらばらに うごきだしました。 ゆきちゃんは おかーさんのあとをついて リビングに行きました。 はちみつきょうだいも 一気にどきました。 そんなわけでぼくは はちみつ山にもどっています。 じしん、 みなさん、 きをつけてこうどう しましょう 歩きやすいお靴👟👟で でかけてください #ハニオ日記

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 現在の所、TwitterもInstagramも認証バッジは簡単に入手できないと考えたほうがいいだろう。両社のパートナー企業から、がっつり要請をしないと無理そうだ。あくまでファンの希望も含んでしまうのだが、松重さんには認証バッジなど気にしない、という対応を望みたい。今回の件が、幅広くニュースになったことで、松重さんの両アカウントがこれ以上ないくらい、本人のモノだという証明になっているということで、いかがだろうか。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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