ライフ

8年働いても手取り18万円の保育士が、月収15万円でもフリーランス保育士になった理由

相変わらず薄給…夜職と二足のわらじに

 自由で自分らしく仕事できるフリーランスの保育。お金の方はどうなのか。
貧困

Web上で給与額を確認すると…

「やっぱり雇われていた時と比べると、しんどいところもあります。週6でシッターをしても、1か月で15万円弱が今の純粋な取り分です。家賃の手当もなくなったので、やっぱりしんどいですね。  シッターとして呼ばれるのって、どうしても朝~夕方くらいまでの時間に偏ってしまうんです。親御さんが一番動かなくちゃいけない時間ですよね。それに、一日に何軒か現場をはしごすることもあります。移動時間は給料になりませんしね。  夜の時間はなかなか仕事が入らないけど、やっぱり生活は苦しいので、ガールズバーで働き始めました。これも週4、5くらいで入って、午前2時までの営業で15万くらい。シッターの給料と足すと30万円くらいにはなるので、それでやっとちょっと余裕が持てる感じです」  丸山さんは東京の郊外で一人暮らししており、家賃が7万円くらいだという。 「午前2時までバー出勤した後、朝は早ければ8時には現場のお宅に行くので、睡眠時間は常に4時間くらいです。移動の合間に満喫やカラオケに入って昼寝したりしていますが、体はしんどいです。それでも、心までしんどかった保育士時代よりずっといい」  家賃を下げて仕事を減らすなど、もっと体に配慮した働き方はできないのだろうか。そう聞くと…。 「シッターの仕事は信用商売ですし、フットワークの軽さも重要なので、なかなか減らすことが難しいんです。でも、逆にって感じなんですけど。とにかく毎日すごく時間が過ぎるのが早いから、家くらいは自分のお城にしたいんです。家賃払うために、毎日頑張ろうって思えますしね」  若い丸山さんだからこそできる生活だろうが、年齢が上がるにつれ、体力的にもきつくなってくるはずだ。子供が好きで保育士という仕事を選んだ人が、報われる社会になってほしいものである。<取材・文・撮影/ミクニシオリ>
1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。
1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート