更新日:2022年08月06日 02:13
仕事

日本企業で「新規事業」がなかなか進展しない“意外で、深刻すぎる背景”

深夜労働

「まあ明日でいいか」を減らしていく

 もちろん何かをするときに情報収集して分析することはとても大事です。だけど、最終ゴールイメージだけ見て足元との距離を感じて立ち止まることが、結果的に何も得られない要因になります。  遠いゴールを目指して足元の一歩をやってもだいたいはうまくいかないけど、またやり直せばいいやという鈍感力のアリ/ナシが、格差の下から上に這い上がっていくひとつの要因になるでしょう。 「あと1アクション」をする気力体力、プラスαの積み重ねが結果を分けます。  嫌味な上司などなんとなく会話したくない相手に電話する・メールを書く、今日中にかけたり送ったりした方がいいとはわかっていながらも、なんやかんやと理由を付けて「まあ明日でいいか」として、疲れた「ことにして」寝る。  たとえば、そんな日があったとしたら、そんな日をまず減らしていくことです。会社員ならば出世の道の近道はそんなところにあるのかもしれません。

「目先のちょっとした面倒」から逃げない

 筆者は会社員をしていた頃から勤務先に内緒で自分の法人を作っていました。ところが「法人を作っておこうかな」と思ってから作るまでに1年くらいかかっています。  理由は単純で「なんか役所とか行くの面倒くさいな。そもそもどこに行って何を用意するんだろ?」と思うだけで止まっていたことでした。  つまるところそこまでモチベーションが高くなかったということですが、1人2役も3役も担って働くという筆者にとってのキラキラ姿にぼんやりあこがれるだけで、目先のちょっとした面倒を超えられずに行動できませんでした。  動いたきっかけは偶然、久しぶりに会った学生時代の友人が司法書士になっていて、「法人ってどうやって作るの?」「じゃあやってやるよ」と会話したからです。作ってからの物事の動きを振り返ると「なぜもっと早くやっておかなかったんだ」と後悔してしまいました。
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株式会社リヴァイタライゼーション代表。経営コンサルタント。東京大学大学院修了後、投資会社、経営コンサルティング会社で企業再生などに従事したのち、独立。現在も企業再生をメインとした経営コンサルティングを行う。著書に『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社)などがある

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