更新日:2022年08月06日 02:13
仕事

日本企業で「新規事業」がなかなか進展しない“意外で、深刻すぎる背景”

言外に「俺はもっとすごい」にコメントされても…

会議 先日、ある媒体で筆者が個人で会社を買った際のエピソード(会社員をしながらこっそりと大赤字で債務超過で別業態の2つの会社、二束三文で買い取って、運転資金は自分のお金を貸し込んでつないで、半年後に黒字化させて3年後に合計2000万円以上で売却)を紹介したところ、コメントがちょっとした炎上をしていました。  ほとんどが「自慢だ」「偽善だ」「かっこつけてる」とか、言外に「俺はもっとすごい」とか、そんなコメント。その多くは本文もロクに読まずに批判していると推測されるものでした。 「なんでそんなことをしていたか?」という質問に対する回答は「作ってる商品が好きだったから」「自分の力を試したかったから」という本音を話していたのですが、それも軽薄だといった批判を浴びていました。理由は何であっても雇用を維持できたり、創業者の個人保証が実行されることを回避できたことは棚に上げられて……。

コメントはする側ではなくて、「される側」にいる

 心にダメージが出そうではありましたが、どんな誤解を受けようとも次からの反省として生かし、コメントはする側ではなくてされる側にい続けたいと思うようにはしています。もし同じような機会がまた訪れたら、ちょっと疲れる行動ではありますが、それでもチャレンジするでしょう。  ネットやSNSの世界は、別世界ではありませんが、編集済みの番組みたいなものだと軽く捉えて、自分自身の地道な経験を少しずつ重ねていくことが、辛くもあり楽しくもある道なのかと改めて思います。  SNSの向こうでキラキラしている時間を過ごしているように見える人は、自分のことを見てせせら笑っているわけでもなく、何にも見ていません。恥ずかしいとか考えずに、とにかく行動したり会話したりてみたりすることが幸せ度数を上げていく、最終的には最も効率のいい道だったりするのです。
株式会社リヴァイタライゼーション代表。経営コンサルタント。東京大学大学院修了後、投資会社、経営コンサルティング会社で企業再生などに従事したのち、独立。現在も企業再生をメインとした経営コンサルティングを行う。著書に『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社)などがある
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