なぜオズワルドは決勝進出を逃したのか…「M-1準決勝」を元ファイナリストが分析
◆Bブロック
Bブロックになってもまだ少し観客は重い。そんな中、トップバッターで登場するのは2019年、昨年のファイナリストである「カベポスター」をくだし、ABCお笑いグランプリを優勝した「華山」。初の準決勝進出だ。
活動拠点が関西の彼らは得意のしゃべくり漫才で勝負。しかし、しゃべくり漫才はより人となりを知っていたほうがウケもいい。ツッコミ担当にこらす君の言い回しがもっとウケてもいいように感じたが、まだ関東のお客さんに浸透していないところもあり、敗退となった。
2番手はSMA所属の「スタミナパン」。後半のウケがよかったのだが、ネタの中心となった言葉が汚い言葉だったのが審査員に響いたか? 敗退となった。
3番手は準決勝進出コンビの中で最もコンビ歴の浅い2019年結成の「豪快キャプテン」。しゃべくり漫才をツッコミ担当山下ギャンブルゴリラ君が力技で引っ張っていくが敗退。しかし、芸名「山下ギャンブルゴリラ」、なんちゅう名前や!
4番手に登場は他を圧倒する実績を誇る「オズワルド」。昨年は敗者復活からの勝ち上がりではあるが、4年連続決勝進出中である彼ら。「トム・ブラウン」のところでも書いたが「進化」を求められる中、きっちりと結果で応えてきた。今回も僕の目には決勝進出と見えたが、審査員は厳しい。敗退。昨年同様、敗者復活戦に注目だ。
5番手に登場は、M-1ラストイヤーとなる「ヘンダーソン」。実力者「オズワルド」の後も、物怖じすることなく彼らのテンションが会場を包む。バカバカしいネタ、それを演じる彼らの雰囲気が心地いい。
最後には大爆笑も掴み、僕の目には決勝進出したように見えたが敗退。ここだけは「なぜだ!」と言いたい。本当に面白かった。まだチャンスはある。
華山
スタミナパン 豪快キャプテン
オズワルド ヘンダーソン
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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