ウケる似顔絵が描ける

 前回の

ユーモア話術通信講座

を発見してから、スポーツ新聞などの
最下段に載っている
いろんな通信講座の広告
少々念入りにチェックするように
なったのだが、

このたびは、

にがお絵通信講座

なるものが目についた。

 通信講座のなかでは、

比較的スタンダード

に部類されると思われる。

「ペン一本あれば、
どこでも描ける
似顔絵が大人気」

なんだそうだ。

 まあコレは、

私の知らないところで
そういうムーブメントが
巻き起こっていないとも限らない……

ということで、
強引に納得できなくもない。

 だが、次の煽り文句が
どう考えてもいただけない。

「家族や友人を描いて
プレゼントすれば、
大ウケ間違いなし」

 似顔絵のコツとは、

描かれる側の特徴的なパーツを
極端にデフォルメすること

に尽きるのであり、

しかも、その特徴的なパーツとは、

描かれる側にとって、たいがいが

コンプレックスに感じているパーツ

だったりするのである。

 したがって、
そんなモノをもらった日には
ほとんどの人が

バカにしてんのか!?

としか思えないのではないか?

 たとえば、
ひょんなきっかけで
今の内閣総理大臣
お友だちになったとしよう。

 そこで、次に会う機会があったとき、

「アナタの似顔絵を描いてみました!」

と、左側にあるような似顔絵
総理にプレゼントしたとして、

はたして本当に
喜んでもらえるのだろうか?

「あ、ありがとう……」

と、苦笑いをもって流されるのが
オチではなかろうか?

 ただ、

「有名人やタレント
を描いて
新聞・雑誌などで
副収入のチャンスも」

とまでの野心を真剣に抱くなら、

ユーモア話術通信講座

よりは、まだチャレンジしてみる
価値は、あるのかもしれない。

(左)どじょう内閣を風刺。右は誰だかわかりませんでした……。故・藤田元巨人監督?

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

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