Hot Dog PRESSの想い出

 ある編集部で取材を受けているとき、たまたま昔のHot Dog PRESSが20冊ほど置いてあった。

  Hot Dog PRESS(以下、HDP)とは、女にモテたいという、明確この上ないスローガンのもと、ファッション・カルチャー・グルメ・デート術、そしてSEX指南までを
徹底マニュアル化した、80年代から90年代にかけて、特集によっては100万部近くの売り上げを誇った、若年男子用総合情報誌である。

 目を通すと、私の名前がいくつもクレジットに掲載されている。

 1990年代の前半から10年以上、HDPの恋愛&SEX特集に携わってきた。

 ページ総数にして千頁近くもやっていると、いろいろなこぼれ話も、少なからずこぼれ出てくる。

 「オレのカノジョを雑誌なんかに出しやがって!」と暴走族の彼氏にバイクで追いかけられたり、
 
 某マンションの屋上で、野外Hの撮影をしているとき、隣のビルのサラリーマンに「ガンバレー」と手を振られたり、

 男女がカラむヌード撮影で、女優のハミ毛チェックに没頭するあまり男優の金玉がハミ出ているのを見落としていたり……

 今となっては微笑ましいエピソードが目白押しで、懐かしさのあまり、つい含み笑いがこぼれてくる。

 より読者の皆さんに親近感を持ってもらうため、基本的には素人と、はてしなく素人に近い読者モデルが誌面ビジュアルの大半をしめていたのがHDPの大きな特徴だった。

 当時ペーペーだった、現在の大物アーティストやアイドルが、(半)素人として、
「クン」付けで紹介されていたのも(GLAYのTERUクンだとか「小野真弓クン」だとか……)、あらためて見直してみると感慨深いものがある。

 それしても、ここまで男女間のマニュアル作成に関わってきた私なのに、
いざ自分のことになればほとんど活かされていなかったりするのは、ちょっとだけ残念である。

 ゴルゴ13のように、自分を完全に第三者の視線で見つめることなど、凡人には不可能、ということだ。

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Hot Dog PRESS。おそらく表紙のギャルは菅野美穂クンと思われる。ちなみに当時、「ギャル」というのはガングロ金髪などの女子ではなく、ヤング女子全般のことを指していた。

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

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