タイムスリップ2

 もし私がたとえば、いつものように近所のカフェに、ケータイ小銭だけを握りしめ、
デイリータイム(=毎朝デイリースポーツで阪神情報を分析する至福のひとときのこと)しに行ったとき、いきなり江戸時代タイムスリップしてしまったとすればどうだろう。

 医者過去へのタイムスリップならまだしも、ライターのそれは、
けっこう悲惨な結末を迎えるのではないか?

 だって、なんもできないじゃないですか!

 特殊技能なんて全然ないんだし……。

 そもそも現代の知恵や知識や最新アイテムを過去の世界に持ち込むことに想像力を刺激される
のが、時代を遡るケースのタイムスリップを題材にした物語の醍醐味だと思うのだが、こと私に関して言えば……知恵と知識は、まずアウトだ。

 私が得てきたそれらが、300年近く前でのサバイバルに劇的に役立つとは思えないのである。

 じゃあ、たまたま持ってたケータイは? 

 充電切れたら、珍しい素材でできた、南蛮渡来の使い方がわからない妙な道具として珍しがられる
くらいが関の山ではなかろうか。

 もちろん、お財布ケータイも使えない。

 岡っ引きだか、町(もしくは村?)のならず者なんかに追っかけられた日にゃ恐怖に負けて
投げつけてしまうかもしれない。

 そして、そんなことを考えれば考えるほど、自分がいかにすき間的な商売で食いつないでいるかを、思い知ってしまうのだ。

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タイムスリップ!

2010.12.14 |  2件のコメント

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

“タイムスリップ2” への2件のフィードバック

  1. ゲバラ より:

    300年前に行ったら言葉はどれほど通じるんでしょうね。フランス人のボスが日本語はカタカナがあるから自分達の言葉を守れてるって言ってました。
    カタカナは明らかに外来語と判るとの事です。フランスでは外来語もアルファベット表記の為、自分達の元々の言葉が判らなくなるそうです。外来語のラクな表現に取って変わられるらしいです。自国の言葉を守るために法律もあるとか。
    鹿児島弁は薩摩以外の人間を見抜く為に作られたと聞きましたが、通行手形もなく薩摩にタイムスリップしたら密偵として即刻公開処刑ですね。
    処刑寸前で現代に戻ってきたらぜひ飲みに行きましょう。

  2. ごめす より:

    たしかに言葉の問題もありますよね。そういう細かいディテールを中心としたタイムスリップものってウケないですかね? もし、そういう小説なり漫画なりがすでに出版されているのなら、ゼヒ教えてください!(ゴ)

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