草野球で右足首をくじいてしまった。

　それも、プレイ中ではなく、練習と試合を続けた後、ヘロヘロになって階段で……といった具合の、
名誉の負傷にもならない情けないケースである。

　男の場合、年をくって一番衰えを自覚するのは

ハメチン

つまり、

歯と目とチンコ

だ、などとよく言うが、それは無論、私だってチンコ以外は一目瞭然だったりするのだが、

なにより傷の治りが歴然と遅くなっている事実に愕然としてしまう。

　高校時代なんかは、捻挫なんて下手すりゃ湿布貼って一日寝りゃ完治していたものなのに、
今だと日を増すごとに痛みが増してくる。
そもそも、足首まわりにある靱帯が弱くなっていて、捻りやすくなっちゃっているようだ。

　にきび（吹き出物）も、潰しでもしたら最後、跡が残ったまんまだし、
包丁で切った人差し指の傷だって、いつまでたってもじくじくしたままだ。

　あきらかに免疫力が落ちている。

　セックスしまくりな日常を過ごしていない近ごろ、まだ大丈夫だと実感できるのは、
もはや便秘気味の糞を腹筋の力でブヒッと一気に肛門から掃き出す瞬間だけである。

アダルトにはアダルトの魅力がある

と言い聞かせながらも、やはりふと淋しさがよぎる、私であった……。