史上最高に違いない記者会見

 内田裕也50歳の交際女性への強要未遂と住居侵入の疑いで逮捕された事件について、
妻の樹木希林が自宅で緊急会見を行った。

 これまでに開かれた幾多数多のこの手の記者会見のなかでも、群を抜いた完璧な内容に、
ただただ感慨に耽るのは、おそらく私だけではあるまい。

(震災で)命がけで生きていこうという方がいらっしゃるのに、こんなつまらないことをして……

で始まり、

私からは頭を下げません。本人に下げてもらいます。……(中略)……どうやって世の中に誤るかは、男の器量が出ると思う。

(逮捕について)そのほうが内田のためになる。(被害を)さらしてくれて、逆にありがたい。

籍を入れた以上、引き受けていくしかない。夫の中には今も、純粋なもののひとかけらがみえるから……。

(女性への嫉妬に対して)そういう次元ではない。そこ(交際)にいたる愚かさとか悲しさという視点でみている。

(「内田とはずっと一緒にいたいか?」という質問に対して)できればこのまま離れて暮らして、来世では……、会いたくありませんね(笑)。

と、ホンの一部を転載させていただいたが、どの一言一言を拾っても珠玉たりうる、
素晴らしい名言である。

 矢田亜希子と押尾学の例からも見て取れるように、普通、夫が何らかの事件を起こした場合、
妻も少なからずのとばっちりを受けてしまうものだが、こと樹木希林に関して言えば、
この会見でかえって女の株を上げたかたちとなったのは間違いない。

 こんな正真正銘に菩薩のような女性を、まがいなりにも妻としてつなぎ止めている内田裕也って……
ホントすごい、と思わず尊敬の念に、頭を垂れる次第である。

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ちなみに、昨年5月の事業仕分けで内田裕也から薔薇の花束を贈呈された蓮舫のコメントは、「感想はありません」の一言。器量が狭い。
2011.05.15 |  2件のコメント

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

“史上最高に違いない記者会見” への2件のフィードバック

  1. まる より:

    菩薩なオンナなんて、あんまりいない気がしますが
    お多福なオンナってなんか料理上手っぽいし
    家庭的で、あげまんって感じですよね。

  2. ごめす より:

    お多福!? 久々、耳にした言葉です! 新鮮!!(ゴ)

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