行列ができる…という美しきオチ

 島田紳助と吉本興業が講談社を訴えた事件について、
デイリースポーツが、こんな結びの記事を書いていた。

(前略)“黒い交際”をめぐって発生した訴訟問題は、法廷の場に持ち込まれることになりそうだ。裁判の進行とともに、紳助さん出廷の可能性もあり、そうなれば裁判所に“行列ができる”ことになる。

 なんともキレイなオチだなあ……

と感心した。

 感心しすぎて、もしかするとこの記者は、

このワンフレーズを書きたい一心だけで、
この事件に着目したのではないか?

と、穿った見方までしてしまったありさまだ。

 報道の世界では本来あり得ないとされる

帰納法の具現化である。

 だが、スポーツ紙や週刊誌では、

最近とくに、この手の帰納法的名人芸が登場する頻度が高くなっている

……気がしてならない。

 ただあった出来事を文字数制限無しでだらだら書き流す
ネットの記事とはひと味違いますよ!

的な、紙を主戦場とする人たちプライドさえ垣間見えてくる。

 私もゼヒそうありたいものである

……とは思うのだが、残念ながら私は、この帰納法ってやつが

じつは、どうも得意でない

 つい、オチよりもリズム感を重視してしまうのだ。

 リズム感さえよければ極論、文章の内容はどうでもいい、

くらいにも考えている。

 良く言えば、アドリブを重視するインプロビゼーション、
つまりJAZZ的な文体。

 悪く言えば、計画性のない勢いだけの無駄文字の羅列。

 私のようなタイプの文筆業者が
現在どのくらいいるのかは定かではないが、

少なくとも、構造的な出版不況が深刻とされる紙媒体において、
減少の一途をたどっていることだけは

確実であるようだ。

2011.10.28 |  2件のコメント

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

“行列ができる…という美しきオチ” への2件のフィードバック

  1. ネコちゃま より:

    ゴメスさんこんにちは\(^o^)/

    ゴメスさんの記事は読みやすいし、
    親しみもてますよ。

    ダラダラ続く、読みにくい文章でなくて
    テンポよくサッパリわかりやすいので好きです。

    人それぞれ、書き方は違うかも知れませんが
    楽しく読めればいいかな〜って思ってます\(^o^)/

    また遊びにきます(*^o^*)ではでは

  2. gomesu より:

    ありがとうございます。最近、自分の文体に疑問を持ち始めてたりもしたので、とてもありがたいお言葉です!(ゴ)

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