「インフルエンザのワクチン価格高騰」は厚労省のせい!?
今年もインフルエンザが流行の兆しを見せるなか、ワクチン接種費用が値上がりしている。値上げ幅は、卸値で昨年の1.5倍。保険外のため医療機関による違いはあるが、昨年の相場の3000円から500~800円も高騰している。
原因は「従来の3種のウイルスに対応するタイプ(3価)から、4種に対応する(4価)ワクチンになったから」と報じられているが、元厚労省医系技官で医師の木村盛世氏は真っ向から否定する。
「単純に品薄から価格が高騰しているだけです。ワクチンの製造4社のうち2社は無名の財団法人で、製造能力に乏しい。ならば大手に任せればいいのですが、これら弱小メーカーは厚労省の天下り先になっている。
’09年、新型インフルエンザの世界的大流行でワクチンが不足したが、輸入が遅れたのも弱小メーカーを守るため。厚労行政の構造的問題が、ワクチン高騰という形で表れたに過ぎない。
そもそも、海外ではインフルエンザワクチンは4価なのに、日本だけが3価だった。実は、日本の感染症対策は世界から半世紀以上遅れており、行政がこうした“ガラパゴス化”に拍車をかけている。ワクチン不足で感染者が増えたら、それは人災にほかなりません」
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<取材・文/週刊SPA!編集部>
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