更新日:2022年07月24日 17:37
カーライフ

VW車の世界販売は増加! VWのディーゼル車の国内導入はいつなのか?

 というわけで今回は、VWの旗艦パサートのプラグイン・ハイブリッド車「パサートヴァリアントGTE」に乗って、福岡まで遠征して参りました。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1177874

初日は中央道、東海環状道、北陸道、舞鶴若狭道を経て京都の天橋立へ。約600㎞走りました。途中の川島PAでは、高速道路から唯一行ける水族館「アクア・トトぎふ」を見学。“天空の庭園”三方五湖ではリフトから眺望を楽しみました。その後、映画『岸壁の母』のモデルにもなり、第二次世界大戦の引揚に関する世界記憶遺産が所蔵される舞鶴引揚記念館を訪問。舞鶴基地には補給艦「ましゅう」が停泊していました

 VWのプラグイン・ハイブリッド車は、EVモードで約50㎞走れると謳っており、フル充電から100㎞以内ならビックリするような好燃費が出るが、急速充電はできない。つまり長距離ドライブでは、ほぼ「ただのハイブリッド車」として走ることになる。実際に合計1340㎞走ってみて、燃費はリッター16㎞だった。すごく良くはないが、車格を考えれば悪くない。  このクルマ、ウリは燃費よりも走りの良さや先進装備と言っていいだろう。1.4リッターターボエンジンと電気モーターの組み合わせで加速は鋭く、乗っててラクチン。高速道路では実質的な半自動運転も可能だ。アダプティブ・クルーズ・コントロールをONにすれば、ハンドルに手を添えているだけでクルマが白線や前走車を認識し、おおむね自動でハンドルも切ってくれる。自動運転とは銘打っていないので、期待値が低かったぶん、かえって「やるじゃないか!」となりました。  そのぶん値段は高い。試乗した豪華グレードで約600万円。同じパサートのガソリン車よりも約150万円高だ。さすがにこの値段じゃ、あんまり売れなかろう。  やはりVWの真価はディーゼル車だ。不正を働いたのも、コストや燃費をチョンボしようとしたのではなく、エンジンレスポンスをシャープにするのが主目的だったようだ。つまり気持ちいいエンジンにしたかったってこと。日本人的には理解不能だろうが、世界的にはまだまだ「運転の楽しさ」が重視されている。実際、VWの不正ディーゼルエンジンはフィーリングが超最高だった。不正がバレて排ガス対策を強化した結果、VWのディーゼルエンジンがどんな感じになったのか、それはまだ未確認だが……。  そんなVWのディーゼルが、いよいよ来年日本にも導入される模様。個人的には、お値段高すぎのプラグイン・ハイブリッド車より300倍は期待している。恐らくこの空気の国では、まだまだ逆風は強いだろうが、我々自動車オタクはわかっている、VWのディーゼル技術の凄さを。プラグイン・ハイブリッドは一時の風除けみたいなもんだろう。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1177889
VWの真打ち!!ディーゼル車導入に思いを馳せながら1340㎞も走りました

それなりのスピードで1340㎞走り途中の給油は1回。それにしても都内よりリッター20円以上も高いSAのガソリン代は、なんとかなりませんかね?

【結論】 ハイブリッド車なら、総合的に見てプリウスのほうが買い。VWの技術の本筋は欧州で主流のディーゼルだ。来年日本導入予定のディーゼル車にはフィーリングと燃費と価格に期待したい。何があっても“いいものはいい”のである
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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