「現代の魔法使いって言われるの、嫌いじゃないです」謎のメディアアーティスト・落合陽一の素顔
――コンピュータを使った新しいメディア装置を作るのが、落合さんの活動ということですね。
落合:メディア装置を作るって、ワクワクしませんか? 例えば映像のコミュニケーションを考えたとき、これまではテレビのようなものをいかに一人ひとりが持てるかが課題で、スマホやタブレットが登場した。言い換えれば、人間の目と耳で知覚できる範囲を基準にしたテクノロジーをずっと作ってきたわけです。僕は、人間が知覚できるものを超えた周波数や、大きなエネルギーを持った光や音の波を使って何ができるか、ということを研究しているんです。
――物体を浮かせて自在に操る装置もありますよね。
落合:あれは「ピクシーダスト」という装置で、強い超音波を収束させることで空間に力場をつくり、物質を空中に浮かせたり、その状態にとどめたり、自在に移動させることができるものです。人間の目と耳の限界値を超えた領域に行くと、もっとマジカルな体験に世界を包むことができるんじゃないかと考えています。
※このインタビューは9/27発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです
【落合陽一】
’87年、東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。’15年より筑波大学助教。デジタルネイチャー研究室を主宰し、メディア装置に関わる研究を行う。「メディアアーティスト」として、世界中で数々の賞を受賞。父親は国際ジャーナリストの落合信彦氏
取材・文/大島七々三 横山 薫(本誌)撮影/寺川真嗣
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