翌朝8時、朝ヨガに出た。相変わらず暑くてキツイ。 二時間のヨガを終え、ヨガマットにへたりこんでいると、昨日のパーティーに一緒にいたヨガメンバーが俺の元にやってきた。 マリー「ごっつ、昨日のダンス、超良かったよ」 あれ？ ジュリ「うんうん、ごっつのダンス超最高だった！　何よあれ」 えっ、ウケてる？ 俺「…そうかな。今考えるとすごく恥ずかしいんだけど」 ジュリ「いや、そんなことないよ。すごく良かったよ、ねえ？」 マリー「うんうん。すごく良かった。日本人は恥ずかしがり屋なのに見直したわ」 おーー！　本当にウケてるっぽいぞ。 俺「そ、そうなんだ。あれは蛇拳ダンスと言って、ジャッキーチェンの蛇のカンフーを俺なりにアレンジしたダンスなんだよ」 ジュリ「へぇー面白い！　本当にクールだったよ」 マリー「うん、少し笑ったけどクールだった」 　ドイツ人のキラやマラ、オーストラリ人のケリーのときのように言葉のコミュニケーションは相も変わらずうまくいかなかったが、ノンバーバルコミニュケーションの蛇拳ダンスはうまくいったようだ。さすがは国際スターのジャッキー・チェンだ。 「ってことは、ガルシアにもウケたのか？」 朝ヨガが終わり一息つくと、俺はガルシアを探し、ビーチを散策した。 狭いビーチだ、いつ再会してもおかしくない。 こういった場合、あくまでも自然な再会が運命的だ。 ガルシアに会いたい一心で俺は40度を超える暑さの中、4時間近くビーチをさまよい続けた。 汗だくになりながら、ガルシアとの自然な再会を願い、不自然なほどさまよいまくった。 だが、結局ガルシアを見つけることはできなかった。