中国がどうやら景気がいいらしい!? 若者だらけで急成長する「中国のシリコンバレー・深圳」
一方、テクノロジーメディア「ロボティア」編集長の河鐘基氏も、「今、アジアで最もITビジネスが熱い都市で、しかも驚くほど若い」と言う。
「中国のイノベーションを象徴する世界最大手のドローン企業・DJIの本社も深圳にあります。その背中を追い越さんとする新興企業が、すでに数多く登場している。例えばXIROという新興ドローン企業は、技術者、デザイナーなど含め従業員が300人ほどいますが、大半が20代。つまり、“平成生まれ”が経済活動の中心にいる」
なお、深圳市の人口の年齢構成比は20~30代が65%を占めており、65歳以上の高齢者はわずか2%。
IT企業が集まる南山エリアは、まるでエヴァンゲリオンの「第3新東京市」を連想させるような超高層ビルが次々と建設中で、今後も開発ラッシュが数年間は続く予定。そのイメージは「安い労働力で製品を大量生産し成功をおさめる“世界の工場”」とは程遠く、むしろ「21世紀のアジアのビジネスを支える近未来都市」(河氏)に近いという。
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「中国政府は新たに『大衆創業・万衆創新(すべての人々が起業し、イノベーションを起こす)』というスローガンを発し、深圳をその中心地としました。創業支援制度や、教育機関、インキュベーター施設も続々と誕生している。また、海外留学から帰国した人材を優遇し、中国経済の主役として育てる制度も拡充されています」(テクノロジーライター・川ノ上和文氏)
「南山区の起業支援カフェでは、レイバンのサングラスをかけた若者たちがタンブラーを持ちながら、マックブックを前に英語交じりの中国語で議論を交わしています。ここでは、短期間で中国人のライフスタイルがこうも変化しているのです」(高須氏)
深圳には現在、欧米圏からも明日の成功を夢見る若者たちが続々と集まりはじめている。そして、その経済特区としての成功体験は、中国各地に拡大している。’16年の中国のベンチャー投資額は約3兆5000億円に上ったが、これは日本の約27倍にもなる。この街がアジアのシリコンバレーになりつつあるのだ。
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<取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>
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