評価を下げやすい酒の席は潔く帰るのほうが好印象
さて、たびたび行われる歓送迎会などの酒の席。仕事での緊張感も失われ、勢いに任せて説教したりイジり倒したり、泥酔して後輩からの評価を下げてしまう40代も多いはずだ。
「もっとも印象がいいのは、社内と飲み会での態度をまったく変えない人です。すると、社内では堂々と言えない仕事の相談なども飲み会ではされやすく、気が付けば隣には常に後輩がいるという図式になります」(加谷氏)
もう自分がチヤホヤされたいばかりに酒を飲むのは若いうちだけだ。酒が弱くなったなら弱くなったなりに、「最近、肝臓が弱くて」など、飲まなくていい理由は作れるのだから、40代は一次会で撤退するくらいがスマートな印象を残せる。
「まず、肉体的な衰えを声に出して伝えることが余裕ある大人というイメージがつき、ついていきたくなる上司になれるはずです」
加谷氏がこう言うように、社内でも評価されるのは人間力なのである。30代の競争がリセットされてからは、「一歩引く」という心構えが、チヤホヤへ一歩となるのは間違いないようだ。
【加谷珪一氏】
経済評論家。経営コンサルタントも行う。新刊『
組織で上に行く人は「どこ」で差をつけているのか?』(実務教育出版)など著者多数
<取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>