今回、約1週間のインド旅行で用意した金額は5万円。基本的にお土産などは買わないので、食事などを少し贅沢しても遣うのはせいぜい1万円ぐらいだと思っていたが（ゲストハウスは1泊1000円もかからない、ターリーと呼ばれるカレー定食も1食100円とか）、フタを開けてみれば、それ以外のほとんどのお金が詐欺被害で消えるといった結果だった。 予算5万円の内訳（1週間） ・ゲストハウス代＋食費　約6000円 ・移動費　約4000円 ・詐欺被害　約4万円 　事前にガイドブックの被害例を読み込んでいたにも関わらず、ダマされまくってしまったワケだが、かなり感情に訴えかけてくるので心優しい日本人としては回避しにくい部分もある。とはいえ、実際にガイドブックに書かれていた通りの手口も多数あったので未然に防げたものもあった。 　そういえば、冒頭で記した旅のポリシー。残念ながら心から仲良くなれたと思えるインド人はいなかった。「ありがとう」という言葉に至ってはすっかり忘れていた（笑）。しかしながら、短期間でインドのすべてを判断するのは早計でもある。いまとなっては話のネタを提供してくれた詐欺師たちに、「ありがとう」と言いたい。 【クレイジーモンキー】 元雑誌編集者。職を失い、路頭に迷い、辿り着いたタイ・バンコク。東南アジアの闇を切り取るべく、レンズ1本、フォトグラファーとして挑戦中。 ＜取材・撮影・文／クレイジーモンキー、編集／藤山六輝＞