更新日:2022年08月30日 23:50
ライフ

買ってはいけない激安な家――後から発覚する数々のトラブル

配管や配電が放置され風呂に入れない!

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不動産

経年劣化により排水管から水漏れし、床下が水浸しに。水漏れの影響でキノコが生えてしまった家も

 家の見えない部分には手を抜く。これはマンションでも同じである。顕著なのが中古マンションだ。 「安い物件に引っ越したのですが、お湯が出ない。屋上のタンクが壊れていて直るまで1週間お風呂に入れませんでした」(45歳・小売)  通常、配管や配線の寿命は30年。古い物件ほど家の裏に影響が出やすく、それを放置する業者もいる。 「壁紙など表側だけリフォームして、保険が利く1~2年だけ持てばよいという発想。マンションの場合、専有スペースのみで済めばいいのですが、配管・配線の工事の場合、共有スペースにまでわたることがほとんど。管理者に工事許可が必要で大変です」(長嶋氏)  また不動産といえば、自分でリフォームをオーダーする場合のトラブルも多い。安さを売りにしている業者のなかには、工事の範囲を明らかにしないからだ。  例えば、扉の交換の場合。普通、扉の枠ごとの交換を想定する。けれど安さのみを売りにする業者は、「扉のみ」を交換し、追加料金を要求。結果、値段が膨らむという。 「『扉一式工事費』などと大ざっぱな記載はトラブルのもとに。契約書は、業界が基本とする『標準契約書式』を使用している業者が安全です」(同)  住宅とは長い付き合いが必要だ。安さを追求しすぎると、数年後にツケが回ってくることもある。値段だけに目を奪われず、工事内容もきちんと把握すべきだろう。 【長嶋 修氏】 不動産コンサルタント。住宅メーカーを経て、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さくら事務所」を設立。『不動産投資 成功の実践法則50』など著書多数 ― 激安商品の闇 ―
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