ハイボールブームで「山崎」が店から消えた!? なぜか入手困難になった大人気ウイスキーを夜の街で追跡捜査
「キャバクラに限った話ですが、BOX席を10組近く作れる、大きめなお店には『山崎』の在庫があります。また、そこまでセット料金の安くないお店。女の子が常時5人以上いるようなお店だと、大抵ある。でも席数も女の子も少ないガールズバーだと、あまりない。今『山崎』は高いから、値段設定も難しいと聞いたことありますし」
この説に信憑性があるかどうか、記者の住む下北沢のキャバクラ界隈で確認してみた。ある大箱の店のキャッチは次のように語ってくれた。
「うちはショットではなくボトルで出すので、『山崎』は必ず入れています。日本のウイスキーの代表ですし、ボトルで『山崎』を入れるのはお客様にとってもスタンダードであり、ステータスでもありますから」
一方で、「山崎」を置いていない、小規模のガールズバーの店長はこう述べた。
「うちは仕入れ値が上昇してから山崎を入れなくなりましたね。元々『山崎』は別料金を頂いてショットで出していたので、それほど数も出ませんでしたし。入荷が減ってからは、メニューに載せるのをやめました」
このお店より規模の大きな下北沢の別のガールズバーでは、飲み放題とは別の900円で「山崎」を提供していた。しかし一人で切り盛りしているスナックでは「山崎」がないことが多く、置いていても「次はいつ入るかわからない」と常時入荷しているお店は少なかった。
「山崎」の在庫の有無の傾向について、渋谷にある個人経営のバーのマスターがこう語ってくれた。
「3年前ほどに『山崎』の銘柄が全て値上げしたとき、仕入れをやめたんです。うちは小規模ですし、1ショット当たりの価格を上げる気もなかったですから。入荷も難しくなった今、無理して仕入れるお店とそうでないお店の差は、ボトルを入れる客がいるかどうか、客層がステータスを気にするかとか、そういう部分かもしれませんね」
今後も当分は続きそうな「山崎」狂想曲。もし店や酒屋で偶然「山崎」を見つけたら、今まで以上に味わって飲むことを強くお勧めしたい。
<取材・文/行安一真>
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