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愛犬・愛猫のお葬式をするとき、ネットで検索するのは危険【葬儀のプロが指摘】

 最近のペット葬儀の需要が増加しているにもかかわらず、規制がないためペットの葬儀業者は玉石混交の状態と言われます。  人間の葬儀屋さん(という言い方も変ですが、一応区別するためにこう呼びます)ですら玉石混交なのですから、ペット葬儀屋さんはそれがさらにヒドいというのは想像に難くないです。  ちなみに人間の葬儀屋さんが兼業でペット葬儀をやっているという話は私が知る限り、聞いたことがないです。  少なくとも同じ屋号で営業するのは人間の葬儀をする際イメージダウンになるというのと、人間の葬儀のほうが売上も利益も高いというのがその理由だと思います。おそらく霊園系の業者さんが進出しているケースが多いのではないでしょうか。  火葬に関して業社選びが不安なら、公共の火葬場を利用するというのが一番安全でしょう。  たとえば東京なら戸田斎場という火葬場のすぐ近くにペット専用の火葬棟があります。横浜市の場合は戸塚斎場という火葬場の中にペット用の火葬炉があります。  みなさんのお住まいの自治体でもペットの火葬を行っているか調べてみてはいかがでしょうか。  注意点は「ペット 火葬 地名」というワードでネット検索しても公共のペット火葬場のサイトが上位に表示されないこと。これは民間のペット火葬業社がSEO対策を行って検索上位を占めてしまうからです。  役所のサイトを調べたり、直接電話で尋ねたりすることをおすすめします。また中には火葬後遺骨を受け取れないところもあります。事前に調べておいてください。  それから豆知識ですが、夏場に大型犬が夜中に亡くなってしまって、火葬までの日にちの見当がつかない場合、近所の人間の葬儀屋さんに連絡してドライアイスを入手して、あてておくという手があります。「24時間ドライアイスが入手できるところは?」と連想して連絡をいただくケースが意外と多いのです。  最近の高齢化問題に付随して、自分が先に死んだらこのペットはどうなるのか、と心配する方が増えています。  そういったペットを引き取る施設もあるのですが、極めて少ないです。冒頭で紹介した「全国犬猫飼育実態調査」によると、70代でペットを飼う人が少ないというのはそんな背景があるのでしょう。人間の高齢化とペットの高齢化はそれぞれ無関係ではいられない問題を抱えているのです。 <文/赤城啓昭> 【赤城啓昭】 月間45万PVの「考える葬儀屋さんのブログ」管理人。現役の葬儀屋で、1000件以上の葬儀を担当。お葬式の担当のかたわら、葬儀業界のマーケティング分析、セミナー・企業研修・大学・専門学校での講演活動、エンディングノートの制作なども行う。ブログの内容をもとに、新たに約7割を書き下ろした初の著書『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』が好評発売中
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