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スーパーから「魚売り場」が消える! 消費量は減り、価格は上昇…その背景にあるものとは?

 また、メディアではよく若者の魚離れが叫ばれているが、その点についてはどうだろう? 「確かに年齢別に見ると、一日あたりの平均消費量が84.4gの60代、75.1gの50代に比べ、20代は52.1gとかなり少ないです。しかし、30~40代の消費量も20代とそれほどは変わりませんし、これらの世代は横ばい傾向。むしろここ数年減少しているのは50代以上なんです」(池田氏)
年齢別一日あたりの平均消費量

若者の魚離ればかりが注目されているが、30~40代も消費量はさほど変わらない。50代以上の消費量は依然として高いが、微減傾向にある。

 若者の魚離れはひとまず底を打ったが、ギリギリのところで歯止めがかかっているのには、売り方の変化も影響している。 「魚は調理するのに手間がかかり、ゴミが出るので敬遠されやすい。さらに現在は単身世帯が3割を超えているので、スーパーは小パックの刺し身や切り身に力を入れています」(同)  この小パック化は単に消費者のニーズに応えているというだけでなく、販売側の事情も関係している。マグロ、アジ、サンマといった魚の平均価格は’05年以降上昇傾向にあるが、それは小パックに切り分けることで、値段と量のバランスを調整しやすいためだ。そんなに値上がりしている印象は受けないが、実は微妙に量が減っている……。
魚の平均価格の推移

マグロの価格は一番高く、2016年の時点で100gあたり約253円。2006年に比べて、約20円上昇している。そのほかの魚も同期間でイカが約34円、サケが約25円、サンマが約22円、アジが約13円といずれも値上がりしていた。

 それも鮮魚売り場を維持するためには仕方ないのかもしれない。  さて、ここまで鮮魚売り場を狭める要因を見てきたが、この窮を水産業界はどのように乗り越えようとしているのだろう? 「魚のおいしさを知ってもらうため、昨年から『Fish−1グランプリ』というイベントを開催しています」と語るのは、水産庁の担当者。「まんパク」「肉フェス」「大つけ麺博」「激辛グルメ祭り」など、グルメイベントが全盛の今、それに乗じて魚も盛り上げようというのだろう。
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臭いを抑えた“フルーツ魚”とは?
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